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平成30年 12月定例会代表質問

◎11番(岡南 均君)思い出したかのような拍手、ありがとうございます。

 会派を代表して、通告に従い質問いたします。

 自治体が抱える環境、教育、福祉等、世代を超えて持続する政策課題を解決し、将来世代に持続可能な環境・社会を引き継いでいくためにはどのような社会制度をデザインすべきか、この問いを追究するのがフューチャー・デザインという研究です。ここ数年に始まった研究テーマですから、少々わかりにくいと思われますが、具体的にフューチャー・デザインがどういうものなのか、認識している範囲で結構ですのでお答えください。

 次に、本年6月、第2回定例会において、市民の読書環境の拡大と整備に関して質問いたしました。その質問、答弁を要約すると、人口20万から30万人の自治体で分館がないのは41自治体中9自治体、四国四県の県都で分館がないのは徳島市だけ。

 初代日野市立図書館館長の前川恒雄氏は、図書館は建物ではなく、市民に資料を提供するシステムであり、よほど小さな市町村でない限り、建物が一つあればでき上がったとは言えない。システムの中で最も重要なのは分館であり、次に移動図書館である。システムとしての図書館では、中央館、分館、移動図書館が一つの図書館として機能する。分館の数と規模については、差し当たって中学校区に一つが目標であり、蔵書数は最低でも3万冊は必要であろう。

 徳島市内15中学校の総蔵書数は29万2,160冊、平成29年度の図書購入費は1,300万8,000円、蔵書数が1番多いのが富田中学校で3万7,730冊、2番が城西中学校で3万2,531冊、3番が国府中学校で3万2,395冊。その3校の図書購入費、購入冊数は、富田中学校で87万6,000円で628冊、城西中学校で116万3,000円で726冊、国府中学校で104万4,000円で808冊などでした。

 そこで質問ですが、中学校の図書館を分館にすることと中学校の図書館を地域に開放することでは何がどう異なるのでしょうか。それと、6月にもお聞きしましたが、中学校図書館の地域開放に限ってですが、メリットとデメリットを改めてお答えください。

 答弁の後、再問いたします。

〔企画政策局長  松本泰典君登壇〕

◎企画政策局長(松本泰典君)フューチャー・デザインについての御質問に答弁申し上げます。

 フューチャー・デザインとは、現在、大学などにおいて研究が進められている長期的な政策形成等における手法の一つで、将来世代になり切った仮想将来世代が将来をデザインしていく考え方であると認識しております。

 具体的には、自治体がまちの将来ビジョンを住民参加型で策定する場合、仮想将来世代のグループを構成し、その意見、アイデア等を将来ビジョンに反映させていくような取り組みであり、計画の策定に導入している自治体もございます。これまでの研究によりますと、現世代の視点から町の将来について考える場合、現状の課題やニーズの観点からスタートし、その解決の先に将来ビジョンを描く傾向があるのに対し、将来世代の視点で町の将来について考える仮想将来世代においては、地域の資源や長所に着目し、それを伸ばすことや独創的な思考傾向になるとのことであります。

 フューチャー・デザインとは、基本的にそうした現世代グループと仮想将来世代グループが議論する中で、将来世代の利益も反映した意思決定を進めていく手法であるとのことでございます。

 以上でございます。

〔教育委員会教育長  石井  博君登壇〕

◎教育委員会教育長(石井 博君)読書環境の拡大と整備についての御質問に答弁申し上げます。   まず、中学校の図書館を市立図書館の分館にする場合と地域に開放する場合の相違でございますが、学校図書館の地域開放につきましては、学校図書館法第4条の2におきまして、「学校図書館は、その目的を達成するのに支障のない限度において、一般公衆に利用させることができる」と定められておりますことから、学校行事や授業などに支障が及ぶことがないよう、ソフト面、ハード面における課題をクリアする必要があると考えております。

 その上で、市立図書館の分館とする場合は、指定管理者が運営を担うことになり、図書の貸し出しや返却のできる場所が増え、利便性が向上する一方、市内在住・在勤・在学者全てが利用対象者となります。ただ、アミコビルの本館と図書館システムネットワークをつなぐ必要があるため、学校図書館にインターネット回線を接続し、端末を最低でも2機用意し、図書館システムを導入することになります。さらに、全ての図書にICタグを取りつけなければなりません。また、指定管理者の実施業務が増加し、人員増も必要となるため、指定管理の仕様書を変更し、指定管理料を増額する必要もあるなど、財政面において大きな負担が生じることとなります。

 次に、地域に開放する場合は、地域住民が運営を担い、開館日や開館時間、蔵書を新規購入する場合のジャンル選択などにおいて、地域の特性や人口構造に応じた施設とすることが可能です。しかし、その場合は、運営時間や運営方法も学校とは異なることから、その調整など、管理運営面に多くの課題があると考えております。また、施設面での課題といたしまして、地域住民が活用しやすい部屋へ学校図書館を移設することや、学校の管理運営上の支障や、生徒などの安全を確保するため、他の学校施設と区別する施設改修などにより多額の経費が必要になるものと想定しております。

 次に、中学校の図書館を地域に開放する場合のメリットとデメリットについてでございますが、メリットとしては、6月議会でも答弁いたしましたとおり、地域住民と生徒との交流が深まり、地域の社会教育活動や文化活動が推進されるという点でございます。デメリットとしましては、蔵書の貸し出しについてシステムの構築、運営主体を誰に委任するのか、委任は有償か無償か、利用対象者を地域住民に限定するのであれば、その認証方法をどうするのかなどが考えられます。

 以上でございます。

〔11番  岡南  均君登壇〕

◎11番(岡南 均君)フューチャー・デザインに関して再問なんですけれども、長期的な観点からの対応が欠かせない課題の本質は、世代間の利害対立という側面があります。現世代による対応や意思決定が将来世代に大きな不利益をもたらす可能性があるということです。つまり、現世代寄りの意思決定がなされていても全く不思議ではありません。このフューチャー・デザインの根幹は、将来世代の利益を代弁するステークホルダーを現代の意思決定の場に創出するというものです。このステークホルダーが答弁にありました仮想将来世代です。

 そこで質問ですが、フューチャー・デザインを計画の策定に導入している自治体とその事例を御紹介ください。

 中学校図書館の地域開放に関して、地域に開放した場合のメリットとして、地域住民と生徒との交流が深まり、地域の社会教育活動や文化活動が推進されるとの答弁でしたが、その交流とは具体的にどのようなことが考えられますでしょうか。

 次に、中学校図書館を地域開放する場合、最終的にどなたが決定するのでしょうか。

 次に、答弁では、学校図書館を地域に開放する場合、運営時間や運営方法も学校とは異なることから、その調整など、管理運営に多くの課題、そして、地域住民が活動しやすい部屋へ学校図書館を移設することや他の学校施設と区別する施設改修などに多額の経費が必要とありました。では、地域住民が活動しやすい部屋、いわゆる余裕教室に学校図書館を移設するのではなく、その教室を第2図書館もしくは地域図書館として社会教育のために利用し、学校の授業に影響のない土曜、日曜のみの運営で、管理は地域の方という状況であれば、どのような問題が発生しますか。お答えください。

〔企画政策局長  松本泰典君登壇〕

◎企画政策局長(松本泰典君)フューチャー・デザインについての御再問に答弁申し上げます。

 フューチャー・デザインを計画の策定に導入している自治体とその事例についてでございますが、主なものといたしましては、岩手県の矢巾町では大学と連携してフューチャー・デザインの取り組みを実践しており、町の長期ビジョンの策定に当たり、現世代と仮想将来世代、それぞれの立場となるグループを住民で構成し、討議を繰り返しながら合意形成を図り、施策の選定や優先順位づけ等を行ったとのことでございます。そのほか、同町では水道事業について施設の老朽化や人口減少の進行により事業の持続性が課題となっている中、将来的な事業のあり方を議論するフューチャー・デザイン・ワークショップを開催し、施設の更新計画等に関する提案を受けたほか、他の公共施設の管理計画に関してもフューチャー・デザインの手法を取り入れております。

 また、大阪府の吹田市では、フューチャー・デザイン手法の研究の一環として、市のエネルギービジョンの作成に同手法を取り入れたほか、将来設計の手法として、今後も大学などとフューチャー・デザインの研究に取り組むとの方針が示されております。

 さらに、長野県の松本市におきましては、建てかえ予定の庁舎の基本構想を策定するに当たり、市職員対象のワークショップ及び一般市民対象のワークショップを開催し、それぞれにおいて現世代グループと仮想将来世代グループにより新庁舎のコンセプトについて討議を行ったとのことでございます。

 いずれの自治体も大学と共同して取り組まれており、大学の研究者等において、そうした実践的な研究を通じたフューチャー・デザインの手法に関する検証が行われているところでございます。

 以上でございます。

〔教育委員会教育長  石井  博君登壇〕

◎教育委員会教育長(石井 博君)読書環境の拡大と整備についての御再問に答弁申し上げます。   まず、地域住民と生徒との交流や社会教育活動、文化活動についてでございますが、中学校の図書館は生徒から成る図書委員で運営されています。地域住民による運営団体と図書委員との交流の場を設けたり、地域の大人の視線でお薦めの本等を紹介することなども可能だと思われます。また、ビブリオバトル、参加者同士で本を紹介し合い、もっと読みたいと思う本を投票で決める催しやブックトークなど、地域住民を対象にしたイベントを開催することなどによって地域での文化活動が推進され、これらのイベントに生徒も参加することで交流も深まると考えられます。

 次に、学校図書館を地域開放する場合の判断についてでございますが、小・中学校の体育施設の地域開放につきましては教育委員会規則に基づき実施していることから、学校図書館の地域開放につきましても執行機関としての教育委員会が決定する事を想定しております。

 次に、余裕教室を地域の図書館として活用することについてでございますが、余裕教室がある徳島市の中学校の大部分におきましても、教室以外の生徒のためのスペースなどとして余裕教室を学校教育における他の用途に活用している状況でございます。こうしたことから、余裕教室を地域の図書館として活用するためには、学校教育に支障が生じない範囲で学校の使用方法や教室配置の見直しを行う必要がございます。また、先ほど御答弁いたしましたとおり、学校の管理運営上の支障などから、他の学校施設と区別するための施設改修が必要であり、図書の購入や運営費などを含めた経費負担の課題があると考えております。

 以上でございます。

〔11番  岡南  均君登壇〕

◎11番(岡南 均君)フューチャー・デザインは始まったばかりの研究ですから、成功事例というようなものはないと思います。ただ、複数の自治体が取り組み始めているわけですから、調査・研究程度のアプローチは必要かもしれません。残念なことですが、私が目にした限りにおいては、フューチャー・デザインに関する著作、論文等に徳島県内の大学の先生のお名前はありません。フューチャー・デザインに関して徳島市が対応しなければならないような状況が考えられるのであれば、若手の職員の方がセミナー、シンポジウム等に参加されておくのもよいかと思います。

 フューチャー・デザインについて第一人者の高知工科大学フューチャー・デザイン研究所所長、西條辰義氏は、「日本は『シルバー民主主義』で、高齢者が若者の資源を奪っていると捉えがちですが、もっと視野を広げ、現役世代が将来世代の資源を奪っていると捉えるべきです。そのうえで、『たとえ現在の利得が減っても、将来世代を豊かにするのならばそれが自己の幸福につながる』という発想への転換が求められていると思います」と述べられています。

 なお、フューチャー・デザインの質問等に関しては、大阪大学大学院オープンイノベーション教育研究センター、原准教授の論文等を参考、引用させていただきました。

 学校図書館の地域開放に関して、幾つかの自治体に行ってきました。その一つ、川崎市の学校図書館有効活用事業について、その概要は、学校図書館を家庭や地域で有効に活用するために、土曜、日曜を中心に学校教育活動に支障のない時間帯に学校図書館を近隣住民の方々に開放し、図書の閲覧・貸し出しサービスを行っています。事業の実施主体は、地域在住の図書館活動、ボランティア活動に関心のある方々やPTAの方たちが独自の運営組織を形成し、その組織に川崎市が業務委託しています。開館時間は、土曜日、日曜日、4時間程度、貸し出し対象図書は、購入図書、市立図書館からの貸し受け図書、寄贈図書などです。お話を伺った限りにおいては、デメリットは何も聞いてないということでした。

 10月12日の読売新聞に次のような記事がありました。NPO法人キッズドアの調査報告です。子供の学力に関する調査では、学校の授業がほとんどわからないという子は9.7%、あまりわからないは33.3%だった。また、簡単な国語と算数のテストを行ったところ、正答率が低い層は、小学校時代に家族と博物館、科学館などに行った経験がない子や家庭で勉強を見てもらった経験がない子の割合が高かった。調査を監修したお茶の水女子大の耳塚教授は、学力の向上には、経済的支援だけでなく、人間関係や経験の幅を広げることが重要。丁寧に教えてもらう経験が得られる民間の無料学習会は効果があり、自治体は支援を拡充してほしいとのことでした。この調査は、仙台市と東京都で行ったことですが、結果に関しては納得いたします。

 社会教育法の第6章は、学校施設の利用に関してですが、その第44条に、「学校の管理機関は、学校教育上支障がないと認める限り、その管理する学校の施設を社会教育のために利用に供するように努めなければならない」とあります。答弁にありましたが、余裕教室がある本市の中学校の大部分におきましても、教室以外の生徒のためのスペースなどとして余裕教室を学校教育における他の用途に活用している状況でございます。その点については、教育委員会で時間があればまたお聞きいたします。

 開かれた学校がよいのかよくないのか、いろいろなケースで答えも変わってくるでしょうが、少なくとも地域と学校の関係は進歩・発展していくほうがいいと思います。

 最後に、今回の質問、市民の読書環境の拡大と整備についてですが、その2としましたから、過去の私の質問傾向からすると、その3があると考えていただいて結構です。

 以上で私の質問を終わります。御静聴ありがとうございました。

平成30年 代表質問[6月11日]

 

◎議長(宮内春雄君)小休前に引き続き会議を開きます。

 小休前の議事を継続いたします。次は、11番岡南 均君。

 〔11番 岡南 均君登壇〕

◎11番(岡南 均君)通告に従い、会派を代表して質問いたします。

 阿波おどりや音楽・芸術ホールが市民の関心を集めていますが、さほど注目を集めることのない図書館行政に関して、市民の読書環境の拡大や整備を考える必要があるのではとの思いから、徳島市立図書館と小・中学校の図書館との連携や、地域とのつながりはどうなっているのだろうと考えました。そこから、他都市の公立図書館の視察を始めました。平成27年10月のことです。そんな中、昨年7月に訪問した三重県の鈴鹿市立図書館でいただいた資料、三重県内14市の図書館状況の中に、その14市のうち、分館がないのは5市であり、県都人口28万人の津市は分館が8館とあり、読書環境の拡大・整備は簡単なことではありませんが、分館設置が必要でないかと思い至りました。  そこで、分館について調べてみると、公立図書館にとっては、分館は図書館の本館がカバーすることのできない地域、地区に対するサービス拠点として重要である。特に、日本の図書館界では、1960年代の日野市立図書館が、本館機能を持つ中央図書館の建設を後回しにして、地域に密着した小図書館の建設に予算を投入した結果、幅広い図書館利用の掘り起こしに成功した事例は、そのモデルケースとして有名である。早速、日野市立図書館の分館である日野図書館へ行き、おいでいただいた中央館の館長に、その経緯などをお聞きしました。

 1965年開館当時、市民の図書館に対する関心は薄く、学生の勉強場所くらいの捉え方だったようです。このような状況のもとで、図書館を利用し、図書館への関心を高めてもらうために利用した方法が、貸し出し業務に徹した移動図書館のみによる出発でした。市民の身近なところで貸し出しをして、その出会いを大切にし、次いで分館を設置し、最後に中央館の設置となったそうです。お話の中に、分館構想の生みの親的立場の初代日野市立図書館館長、前川恒雄氏のエピソードが紹介されました。前川氏は、日野市立図書館館長をやめられて、滋賀県立図書館の館長になられ、その在任中の昭和60年に、当時徳島県立図書館基本構想検討委員会が出した徳島県立図書館基本構想報告書の中に、特別委員としてそのお名前があります。その検討委員会は、6カ所の視察先に、滋賀県立図書館と日野市立中央図書館を含めています。恐らく、持論の分館構想を図書館のシステムとしてお話になられたことと推察するところです。

 そこでまず、分館について、質問いたします。

 1番、本市において、今までに分館設置について話し合いなどが行われた記録はないのでしょうか。もしあるとするなら、どのような話があったのでしょうか。

 2番、移動図書館いずみ号が市内数十カ所巡回していますが、巡回先で利用者から分館の設置等に対する要望等はありませんでしたか。

 3番、教育委員会の分館に対する考え方があればお聞かせください。

 4番、人口20万人から30万人の自治体で、分館がない自治体数はどれくらいでしょうか。

 5番、四国県都3市における分館数と徳島市を含めた4市の図書館蔵書数及び市民1人当たりの蔵書数、それと、徳島市立図書館の登録者数、年間図書購入費、購入冊数をお答えください。

 答弁の後、読書環境の拡大と整備について、学校図書館の地域開放に関してから質問いたします。

 

〔教育委員会教育長  石井  博君登壇〕

◎教育委員会教育長(石井 博君)読書環境の拡大と整備についての御質問に御答弁申し上げます。  まず、徳島市立図書館の分館設置についての議論でございますが、駅前移転前の旧図書館について、狭さ、蔵書の少なさなどを解消するため、分館を設置してはどうかという御意見を、市議会や図書館協議会からいただきました。それを受けて議論を重ね、最終的に分館と旧図書館の2館体制ではなく、図書館本館を駅前移転する方針を固め、市民会議等を経て、平成22年6月に徳島市立図書館移転拡充事業計画を策定いたしました。この計画の中で、分館についての議論は行われていませんが、事業運営計画の概要として、移動図書館・配本サービスについて触れております。その内容は、新しい図書館移転後も十分なサービス水準の確保を行うとともに、将来的な巡回場所や配本所の増加と利用者ニーズに応える体制を整えるため、書庫面積を拡大し、移動図書館・配本用図書の蔵書数をふやします、というものでございます。

 次に、移動図書館いずみ号利用者からの分館設置要望等についてでございますが、いずみ号は市内77カ所を約1カ月周期で巡回し、図書の貸し出し、予約、リクエストなど、本館と同様のサービスを行っており、平成29年度には1万5,856人の利用があり、13万2,566冊を貸し出しております。利用者の方々からは、滞在時間の延長などの御要望はいただいておりますが、これまでのところ、分館の設置についての御要望はいただいておりません。

 次に、分館に対する教育委員会の考え方についてでございますが、本市では平成24年4月に、徳島駅前のアミコビルに市立図書館をリニューアルオープンし、これまで300万人を超す市民に御利用いただいております。その一方で、郊外の利用者からは、利用したいが遠いとか、忙しくて駅前まで行く時間がないといったお声もいただいており、そういった方々のために、移動図書館いずみ号を巡回しております。平成30年度からは巡回地も新設するなど、サービス内容を充実させ、一層の利用促進に努めております。

 また、定住自立圏構想に基づく公共施設の広域利用により、徳島市民が北島町立図書館を利用できるようにもなっており、分館の必要性は認識いたしておりますが、現在はこのようなサービスを行うことで、できるだけ多くの方に御利用いただきたいと考えております。

 次に、人口20万人以上30万人未満の自治体で、分館がない自治体数でございますが、日本図書館協会の平成29年4月1日現在の集計によりますと、分館がない自治体は41自治体中9自治体でございます。

 最後に、平成29年4月1日現在の四国県都3市の分館数と、本市を含めた4市の蔵書数、市民1人当たりの蔵書数及び本市の登録者数でございますが、四国県都3市における分館数は、高松市に4館、高知市に6館、松山市は市町村合併に伴う分館が3館ございます。4市の蔵書数につきましては、本市が47万9,692冊、高松市が118万652冊、松山市が73万1,867冊、高知市が99万9,570冊となっており、市民1人当たりでは、本市が1.86冊、高松市が2.82冊、松山市が1.43冊、高知市が3.1冊でございます。

 また、徳島市立図書館の登録者数は11万8,863人、図書購入費は平成28年度決算額が5,751万9,724円で、3万3,095冊を購入いたしております。

 以上でございます。

 

〔11番  岡南  均君登壇〕

◎11番(岡南 均君)分館に関しては、その必要性は認識しているが、現在は移動図書館の拡充に力を注いでいるということです。もちろん異論を挟むものではありません。ただ、参考として、初問で紹介しました前川恒雄氏の著書、新版図書館の発見の中に、図書館は建物ではなく、市民に資料を提供するシステムである、だから、よほど小さな市町村でない限り、建物が一つあればでき上がったとは言えない、システムとしての図書館で最も重要なのは分館であり、次に移動図書館である、システムとしての図書館では、中央館、分館、移動図書館が一つの図書館として機能する、分館の数と規模については、差し当たって中学校区に一つが目標であり、蔵書数は最低でも3万冊は必要であろう、とありました。

 続いて、学校図書館の基礎と実際という書物の中に、学校図書館を地域に開放している事例があると知り、調べてみると、札幌市を初め、仙台市、練馬区、三鷹市、川崎市などにその事例を見ることができました。

 それと、少し資料としては古くなりますが、平成21年3月に、子どもの読書サポーターズ会議というところが出された、「これからの学校図書館の活用の在り方等について(審議経過報告)」の中に、次のような文章がありました。学校図書館の位置づけと機能、役割として、学校図書館を学校の児童・生徒や教員だけでなく、地域住民全体のための文化施設として有効に活用できるようにすべきとする要請も多くなっている、このような要請のもと、例えば、学校図書館を地域住民全体の文化施設と位置づけ、放課後や週末に他校の児童・生徒や地域の大人にも開放する取り組みなどを通じ、地域における読書活動の核として、学校図書館の施設やその機能の活用を図っている例もある。続いて、学校図書館の活用、高度化に向けた視点と推進方策、考えられる取り組みの例として、1番、地域開放型学校図書館の運営に関するノウハウの蓄積と普及を図る、2番、公共図書館とのネットワーク化を図り、一体的なサービスの提供を促進する、3番、学校図書館が窓口となって、地域の団体との連携を推進するなどです。

 そこで質問ですが、まず学校図書館法の第4条の2を紹介ください。

 次に、学校図書館開放について、中学校図書館に関して質問いたします。市内15中学校の図書館における総蔵書数及び書籍購入費をお答えください。15中学校のうち、蔵書数上位3校名とその蔵書数及びその3校の書籍購入費と購入冊数をお答えください。

 次に、中学校の図書館を地域開放した場合のメリット、デメリットなどをお答えください。

 答弁の後、意見などを述べたいと思います。

 

〔教育委員会教育長  石井  博君登壇〕

◎教育委員会教育長(石井 博君)学校図書館の開放についての御質問に御答弁申し上げます。

 まず、学校図書館法の内容についてでございますが、第4条の2におきまして、学校図書館は、その目的を達成するのに支障のない限度において、一般公衆に利用させることができる、と定められております。

 次に、徳島市立の15の中学校の図書館における蔵書数、図書購入費等についてでございますが、平成29年4月1日現在における15の中学校の総蔵書数につきましては、29万2,160冊、平成29年度の図書購入費は1,300万8,000円でございます。そのうち、蔵書数が一番多いのが富田中学校で3万7,730冊、2番目が城西中学校で3万2,531冊、3番目が国府中学校で3万2,395冊となっております。

 また、上位3校の状況についてでございますが、富田中学校の図書購入費が87万6,000円、購入冊数が628冊、城西中学校がそれぞれ116万3,000円と726冊、国府中学校については、104万4,000円と808冊となっております。

 次に、中学校の図書館を地域開放した場合のメリット、デメリットについてでございますが、主なメリットといたしましては、地域住民と生徒との交流が深まり、地域の社会教育活動や文化活動が推進されるものと考えております。デメリットにつきましては、まず学校行事や授業に支障が及ぶことがないよう配慮が必要なことでございます。そして、蔵書の貸し出しについて、システムの構築が必要であったり、地域開放の内容により異なるとは思われますが、運営主体や利用対象者、また運営時間や運営方法の相違等により、その調整など、管理運営面に多くの課題があると考えております。

 また、施設面の課題といたしましては、地域住民が活用しやすい部屋へ学校図書館を移設する必要や、学校の管理運営や安全を確保するため、他の学校施設と区別する施設改修などが必要になるものと想定され、これらの対応に多額の経費が必要になるものと考えております。

 以上でございます。

 

〔11番  岡南  均君登壇〕

◎11番(岡南 均君)読書環境の拡大と整備に関して、分館の必要性と学校図書館の開放、今回の質問においては、中学校の図書館の開放の二つの視点から質問いたしました。教育長の御答弁は、現状の把握として、大変参考になりました。

 さて、分館の必要性については、認識はしているが、差し当たって移動図書館で対応している。学校図書館の開放に関しては、メリットは認めるが、多くのデメリットを考えると難しい。二つの視点ともに共通しているのは、まず財政的に非常に厳しいということでしょう。そのことに関しましては、格別に理解をしております。徳島市立図書館の登録者数が11万8,000人、年間の図書購入費が約5,700万円で、購入冊数が約3万3,000冊。書籍に関して多くの市民は、時間に余裕があれば、図書館に行き、本を手にすることができるでしょうし、しばらく待てば移動図書館で本を手にすることもできるでしょう。

 一方、学校図書館に関しては、本の内容は別として、15中学校の図書館の書籍約29万冊、それと毎年ふえる数千冊の書籍も含めて、一般市民の方は読むことができません。中学校図書館を開放することのデメリットでは、図書館を開放すれば、学校行事や授業に支障が及ぶ、そうでしょう。蔵書の貸し出しについて、システムの構築が必要です、当然です。運営主体、運営時間、運営方法の調整などに多くの課題がある、納得します。そして、デメリットとして、誰もが考える安全性の問題です。

 その他、多くのデメリットがあると思いますが、失礼な発言をお許しいただくとして、学校は閉鎖的な点がありますので、地域開放という言葉自体に拒否反応を示されるかもしれません。ただ、地域開放という点で、図書館ではなく、効率よく使われていない教室、あえて空き教室と呼ばさせていただきますが、その空き教室でシニアスクールを開校できないかと平成27年3月に質問いたしました。シニアスクールとは、当時、岡山市が取り組んでいた事業で、今も続いていると思いますが、中学校の教室で、元気な高齢者が先生になり、また生徒になったりして、生涯学習事業を行う。それに加えて、学校運営にも大きな支援と貢献を行っている、そんな内容です。当時の私の質問は、中学校の空き教室を利用して、シニアスクール事業が可能かどうかでした。お答えは、施設利用料が原則発生することや、使用教室の修繕や改修が必要となった場合の費用負担をどうするのか、管理責任はどうなるのかなど、こうした課題を解消することにより、シニアスクール事業を学校の空き教室等を利用して実施することは可能と考えられる、でした。

 つまり、シニアスクールの開校と学校図書館の開放、システムや内容に違いがあるとしても、シニアスクールの開校が可能であれば、図書館の開放は少なくとも不可能ということにはならないでしょう。

 最後に、他都市の図書館で、公立図書館未整備地域という言葉を何度かお聞きしました。その言葉を徳島市に当てはめると、ほとんどの地域は公立図書館未整備地域となりますが、それを解消すべきかどうかは、緊急性のある話ではありませんので、分館の設置にしても、学校図書館の開放にしても、聞きおく程度で結構です。が、もう少しお聞きしたいことがありますので、委員会で質問させていただくことをお伝えして、私の質問を終了いたします。

 御清聴ありがとうございました。

◎議長(宮内春雄君)本日は、これにて散会いたします。

 午後2時53分  散会

平成29年 第2回定例会[6月12日-7号]

 

◆14番(岡南均君)通告に従い、至誠会を代表して質問いたします。
 指定管理者制度の問題点について、この質問に関しては、3月に参加しました「まちの課題を解決する図書館」というテーマのセミナーで北海道大学の宮脇先生が述べられた内容と先生の著書を参考にさせていただきました。宮脇先生は、月間ガバナンス6月号、今月号の表紙を飾られております。
 まず、指定管理者制度が導入されて10年余り、制度の持つ特性として3点上げられます。一つは、最終的な提供責任を行政側に残しつつ、公共サービスの提供を民間企業に委託すること。次に、目的として、公共サービスの持続性を確保し効率性を向上させること。最後に、行政と民間企業の情報の蓄積と移転の構図を再構築すること。3番目の情報の蓄積と移転は人間行動を決定する根本要因であり、大変大きな指定管理者制度の問題点と思われます。
 次に、制度の実態として4点上げられます。一つ、指定管理者制度導入では、予算や職員の削減など、行財政改革が実質的に強調されやすいこと。一つ、柔軟性のある施設運営等が期待されるものの、地方自治体の条例、施行規則、従来からの管理型思考などにより運営が硬直的になる実態があること。一つ、指定管理期間中は、選定された法人、団体が継続的に管理・運営できるものの、指定管理期間経過後には施設運営の持続性が担保されない場合があること。最後に、地方自治体と指定管理者間の情報共有など、連携が不十分な場合、サービス提供の質に影響を与えると同時に、当該サービスを支える人的資源の育成が不十分となること。今回、質問はしませんが、4点目の行政と指定管理者間の情報共有など、連携が不十分であることから発生する問題点は決して小さなものではありません。

 次に、制度が抱える多くの問題点の中から、現状の課題に関して1点だけ。指定管理者の業務は、公の施設等から提供される公共サービスの性格によってさまざまであり、指定管理を導入する条例などに基づいて展開されるものの、具体的な契約内容を画一的に設定することは必ずしも適切ではなく、モニタリング項目も含め、提供される公共サービスの質に合わせて多様化する必要が上げられています。
 そこで質問ですが、指定管理者公募時における募集要項、要求水準書の中のリスク分担表、役割分担表に関してお聞きいたします。
 生涯福祉センター、市立図書館、阿波おどり会館及び眉山ロープウエーの三つの施設を例に挙げます。
 それぞれの施設の募集要項、要求水準書のリスク分担表、役割分担表の解説の表現が異なります。
 生涯福祉センターでは、市と指定管理者のリスク分担はリスク分担表のとおりとします。ただし、表に定める事項で疑義がある場合、または、表に定めのないリスクが発生した場合は、市と指定管理者が協議の上、リスク分担を決定します。
 市立図書館では、市と指定管理者で負担するリスク分担の基本的な考え方はリスク分担表のとおりとし、規定したこと以外のことが発生した場合など、疑義が生じた場合は双方の協議によるものとする。この内容は、指定管理者との協議を経て協定により確定することとする。
 阿波おどり会館及び眉山ロープウエーでは、この要求水準書に定めるもののほか、指定管理者が行う業務の内容及びその処理について疑義が生じたときは市と協議し決定します。
 表現が異なるだけであって意味するところは同じだと思いますが、リスク分担についての見解をお答えください。
 答弁の後、再問いたします。

〔総務部長 成谷雅弘君登壇〕

◎総務部長(成谷雅弘君)指定管理者制度に関する御質問に御答弁を申し上げます。
 公の施設の指定管理者制度におけるリスク分担につきましては、平成21年6月に策定いたしました徳島市指定管理者制度運用ガイドラインや、国から示されております指定管理者制度の運用等を踏まえ、公募施設におきましては、募集時点で想定できるものについては、公募時の募集要項等の中で本市と指定管理者の責任区分に関する事項等を示すとともに、応募団体から質問を受け付け、必要に応じて修正を行う場合もございます。
 また、各施設の状況により異なりますが、最終的には、議会での議決後、本市と指定管理者の間で、再度、リスク分担を含む事業計画等の協議を行い、締結する協定書の中で責任区分の明確化を図っているところでございます。
 なお、社会情勢の変動や法改正、または自然災害など、協定書の締結時点では明確にできないリスク分担につきましては、その時点で本市と指定管理者が協議の上、決定することにいたしております。
 以上でございます。

〔14番 岡南 均君登壇〕

◆14番(岡南均君)指定管理者制度における民間企業、団体の最大のメリットは、指定期間中、約5年、その業務に関してライバル企業、団体が出てこないこと、その業務を独占できることです。そして、制度における民間企業、団体の最大のデメリットは、そのメリットが継続される保証がないことです。指定管理者は、そのデメリットを解消するため多くの努力が必要と思われます。リスク分担に対する提案もその一つかもしれません。
 そこで質問ですが、答弁にありましたリスク分担表及び協定書等に明記されていないリスク等が発生した場合、協議の上、決定するとのことですが、その内容は次回の公募時にリスク分担表に加えることになるのでしょうか。指定期間中に指定管理者が次回の公募時に向けてリスク分担に関して提案した場合、その内容は次回公募時に募集要項等に反映されるのでしょうか。お答えください。

〔総務部長 成谷雅弘君登壇〕

◎総務部長(成谷雅弘君)指定管理者制度に関する御再問に御答弁を申し上げます。
 まず、指定管理期間中に発生した協定書に明記のないリスク分担につきましては、リスク等が普遍的な事項である場合には、責任区分を次回募集時に明確にすることは一般的に可能であると考えております。
 次に、指定管理者から次回公募に向けてリスク分担の提案があった場合でございますが、その提案を本市と指定管理者の両者で協議し、次回公募時にリスク分担を明確にすることは、事業者等の指定管理への参入機会の拡大や公の施設の適切な管理運営につながるのであれば有効なものであると考えております。
 一方で、指定管理者の選定に当たりましては、競争性の確保も十分に図る必要がございますことから、官民の役割分担や責任区分、費用負担につきましては慎重な判断が求められることとなります。
 今後も引き続き、公平・公正かつ適正な選定を行うとともに、指定管理者制度の趣旨に沿った公の施設の管理運営となるよう、徳島市指定管理者制度運用ガイドライン等を通じまして関係部局に示してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

〔14番 岡南 均君登壇〕

◆14番(岡南均君)指定管理者制度の問題点に関して意見を述べる前に、質問通告の2番をしなかった理由ですが、イレギュラーな質問ではないかと指摘されましたので、若干不本意ではありますが、その指摘に従いました。ちなみに、私の質問は、環境省への問い合わせに関してです。
 本年3月定例会文教厚生委員会で環境省に問い合わせてほしいと依頼しました。その質問内容は、一般廃棄物処理業を無許可で営んでいた事業者に対処する場合に環境省が望ましいと考えている処分内容は、もう一点、無許可営業を業者にやめさせる場合に改善命令を出すことが可能なのか、あるいは適切なのかでした。実際に環境省に問い合わせていただいたようです。その問い合わせの内容は以下のとおりです。
 本市の経過を説明した上で、一般廃棄物業の許可業者に対する処分は、一般廃棄物の処理における統括的責任のある市町村の長である市長が法令や調査内容等を総合的に判断して行うべきものであると考えていますが、このように判断しても差し支えがないか。それと、一般廃棄物の許可業者に対して改善命令の処分としたことは適正であったのかでした。私の聞いてほしいという質問と実際問い合わせされた質問が、いささか、若干違うかなとは思っております。職務を忠実にこなされる職員の姿勢に感銘に近いものを感じます。

 指定管理者制度の問題点に戻ります。
 宮脇先生のセミナーで、リスク分担に関して協議をすることに対してのコメントがありました。それは、「協定書等において、本協定書に記載していない事項が発生したときは、協議の上で、その対処、措置及び費用負担を決定する。この表現は、一見、極めて善意的な対処方法のように見える。しかし、その話し合いが不調に終わったらどうするのかについては全く不明。民間事業者において、将来想定されるリスクを適切に認識して経営判断に織り込むことは、今や当然のことであり、逆に言えば、想定リスクに対して、そのときはそのときでいいと、定めもない事業に参加してくる事業者は、どのような事態が発生しても想定されるリスクが小さい事業か、あるいは不合理な判断を強いられても参加する事業者のいずれかであるということになる。そして、これから民間事業者と法的な契約をする場合、政策立案において法的リスクをいかに捉えることができるのかを理解できる弁護士が必要になる」でした。
 これからの指定管理者制度に関して行政に求められるのは、関係する職員も二、三年で異動することが多いわけですから、自治体の組織全体として、制度の理解とノウハウを高める人材育成が必要であること。そして、地域の利用者である住民の継続的なチェック機能を組み込むことなどが上げられます。答弁に、徳島市指定管理者制度運用ガイドライン等を通じて関係部局にとありましたが、ガイドラインそのものの見直しも視野に入れたほうがいいかもしれません。
 自治体経営とは、将来住民の選択肢を奪うことなく、現在住民のニーズに対応するため限られた資源を活用することです。したがって、現在住民のニーズを最優先し、短期的視野で実質的借金を増加させたり、さまざまな公共料金を必要以上に低く抑制し、施設などの老朽化を深刻化させたりして将来住民に大きな負担を残すことは自治体経営としては不適切です。
 一方で、危機感だけを過度に募らせ、将来住民の選択肢の確保を最優先することで、現在住民のニーズを軽視することも自治体経営として不適切です。将来住民と現在住民のニーズを妥当性と適正性を持って結びつけるのが自治体経営の真髄でしょう。
 最後に、私の質問の中で今回は質問しませんがと言いましたが、それは、次回はすると受け取っていただいても構いません。
 以上で、至誠会を代表しての質問を終わります。御清聴ありがとうございました。

平成29年 第1回定例会[3月10日-4号]

 

◆9番(岡南均君)通告に従い、質問いたします。
 全国的に学校施設を初め、公共施設の老朽化が進行しており、今後、これまで以上に施設の大規模改修や修繕に多額の費用が必要となってくると思われます。
 国においては、平成25年11月にインフラ長寿命化基本計画を策定し、インフラの老朽化対策を推進するとともに、ライフサイクルコストの低減や平準化を図っているところです。
 また、平成26年4月に、総務省は全国の自治体に対して、その行動計画に当たる公共施設等総合管理計画の策定を要請しており、徳島市においても、昨年12月に徳島市公共施設等総合管理計画を策定し、公共施設等の長寿命化を図っていくことで財政負担の軽減や平準化を図り、将来に対して安心で安全な公共施設を継承することに着手を始めたところです。
 この徳島市公共施設等総合管理計画の中には学校教育系施設についても記載されており、現状及び課題として、小・中学校の約6割が大規模改修の目安となる築30年以上を経過していること、これまでの取り組みとして統廃合の実施や必要に応じて修繕や増改築に取り組んできたとあります。
 今後の基本的な方針としては、施設管理者による日常点検や定期点検、専門家による法定点検などを実施し、劣化状況や危険度を把握するとともに、ふぐあいが顕在化してから対応する事後保全型から、劣化箇所の有無や兆候を早期に把握し対処する予防保全型による最適な維持管理を実施することで、学校施設の長寿命化を図りながら適切な修繕や更新に努めていくとあります。
 そこで、小・中学校のプールに特化して、何点か質問いたします。
 現在、学校プールを維持管理していくため、どのような経費が年間でどの程度かかっているのか、お答えください。

 また、一つのプールを建設し、その後の修繕、改修を行い、最後に解体するまでの施設ライフサイクルコストは1年間でどのぐらいになるのか、概算で結構ですのでお答えください。
 それと、プールの管理運営に関して、教育委員会の考え方があれば、あわせてお聞かせください。答弁をいただき、再問いたします。

〔教育長 石井 博君登壇〕

◎教育長(石井博君)学校プールについての御質問に御答弁申し上げます。
 公共施設の学校教育系施設の中で、学校のプールに係る経費でございますが、水道料金が小・中学校合わせて年間で約2,600万円、またプールの薬品代として年間で約320万円の費用が必要でございます。その他、プール施設の保守点検費や修繕費など、平成28年度では小・中学校合わせて約500万円の費用がかかっており、これら全てを合わせますと、年間で約3,500万円の費用がかかっている状況でございます。
 次に、学校プールに係るライフサイクルコストでございますが、当初のプール建設費、通年して必要な維持修繕費や水道使用料などの運営費、最終のプール解体費などを合わせますと、一つのプールで約3億5,000万円の費用が必要であり、耐用年数を50年とすれば、年間で約700万円の費用がかかっている状況となります。

 次に、プールの管理運営に関しての考え方でございますが、平成26年10月に、徳島市立中学校プール施設の整備及び水泳実技の実施方針を作成しており、中学校のプール施設の修繕に1件で100万円以上の多額の経費を要する場合はプール施設の使用を中止することとし、水泳授業の代替措置として、保護者や地域の同意の上で、学校長の判断により救急救命講習や近隣の民間プールを利用して実技授業などを実施することとしております。
 現在、徳島中学校と上八万中学校の2校が、徳島中学校は田宮公園プールを、上八万中学校はB&G海洋センタープールを利用して水泳の授業を実施しているところでございます。
 なお、小学校につきましては、従前のとおり、学校のプールを修繕して使用を継続することとしております。
 以上でございます。

 〔9番 岡南 均君登壇〕

◆9番(岡南均君)学校のプールの維持に係る費用や整備に関する考え方などの御答弁をいただきましたが、ライフサイクルコストで各学校のプールに年間約700万円の費用がかかっていることとなるというのは、少し驚きの数字でした。
 限られた財源の中で、学校施設の老朽化対策にかける費用には限度があり、学校プールの今後のあり方についても、他の公共施設と同じように方針の決定が求められると考えます。
 東洋大学で客員教授をされている南 学氏の著書、公共施設マネジメントには、公共施設マネジメントの推進に当たっては、10年ごとの中間目標を設定するような総合計画のプランより、当初の3年程度の期間に具体的な地域や施設を想定した実施計画をシンボル事業あるいはモデル事業として組み込む必要がある、そして、公会計改革と連動して、施設の耐用年数だけでなく設備の減価償却も算定した正確な施設老朽化の判断基準と更新の優先度決定が必要だ、そして、何よりも根本的な課題は、更新財源の確保である、したがって、指定管理者制度や民間委託等の手法で経費の削減とノウハウを取り入れるとともに、受益者負担額の見直しや遊休資産等の活用による総合的な財源の確保を進める観点が必要だ、とあります。
 南氏が言うところのモデル事業というのは、先ほど藤田議員の地域協働に関する質問への市民環境部長の答弁にありましたモデル地区というのが、内容は異なりますが、同じような手法ではないかと思います。

 そこで、小・中学校のプールに関して、再問いたします。
 現在の小・中学校のプールは、建築されてからおおよそどれぐらいがたっているのか。もちろん、年数にある程度の開きがあると思うので、平均値をお聞かせください。
 次に、学校プールは年間でどの程度利用されているのか、お答えください。
 次に、学校プールのライフサイクルコストを1単位時間であらわした場合、どれぐらいでしょうか。お答えください。
 さらに、徳島中学校と上八万中学校が民間プールを利用しているとのことですが、利用に係る費用の詳細と1単位時間に係るコストもお答えください。

〔教育長 石井 博君登壇〕

◎教育長(石井博君)学校プールについての御再問に御答弁申し上げます。
 まず初めに、小・中学校プールの経過年数ですが、建築されてから30年から40年代の施設が多く、平均しますと約38年でございます。
 次に、学校プールの年間での利用状況でございますが、平均して1校当たり、小学校で約176単位時間、中学校で約91単位時間でございます。学校プールのライフサイクルコストである年間約700万円を1単位時間当たりのコストに換算しますと、小学校で約4万円、中学校で約7万7,000円になります。
 次に、民間プール利用に係る経費でございますが、徳島中学校では田宮公園プールを4日間で46単位時間利用しており、費用は大型バス借り上げ料が約14万円、施設利用料が約7万円の合計約21万円。上八万中学校ではB&G海洋センタープールを3日間で6単位時間利用しており、費用は大型バス借り上げ料が約15万円、施設利用料が約1万円の合計約16万円の費用がかかっている状況でございます。
 民間プールを利用しております徳島中学校と上八万中学校を合わせて1単位時間当たりのコストに換算しますと、約7,000円になります。
 以上でございます。

〔9番 岡南 均君登壇〕

◆9番(岡南均君)あくまで概算ということですが、教育長が御答弁された数字はとても参考になりました。
 要するに、小学校の体育の時間でプールを利用する場合、1単位時間、つまり45分の授業で約4万円、中学校では50分で約7万7,000円となり、もちろん単純に比較できるものではありませんが、学校にプールがないという前提であれば、民間プールを利用すればそれが約7,000円ということでしょうか。
 先ほどの南氏の著書には、小・中学校のプールの展望として、今までどおり修繕等を繰り返し、維持管理を続けていくのか、民間プールを利用しつつ少しでも経費を節約していく方法を考えるのか、近隣の複数の小・中学校のプールを解体し、1カ所に屋内プールを建設するのかの3点が書かれてありました。
 長期的な展望に立つと、3番目の方法が他都市の事例にも見られるように適切かもしれません。そうなれば、解体されたプールの跡地の有効利用、屋内プールの収益をも考えた地域開放など、まさしくPPP、PFIの事業となるのではないでしょうか。
 最後に、8日の小林議員の質問に対する教育長の御答弁に、学校現場における長時間勤務職員の実態について、授業の事前準備や部活動の指導、PTAや地域行事への参加、保護者の対応など、時間外勤務や休日勤務による長時間勤務が発生している、とありました。
 そのような中、プール施設の維持管理だけでなく、プールで指導する教職員の視点から、水泳指導の質において、全科目の指導を担任教諭が行う小学校では、短い期間にどれだけの効果的な水泳指導が行われているのかについての検証も必要ではないでしょうか。それがPFI事業ともなれば、インストラクターによる水泳指導が可能かも知れません。小学校教諭への負担が少なくなるかもしれません。

 いずれにしても、ハード、ソフト両面において、しっかりとした調査等が必要と思います。これからの公共施設のマネジメントに関して、速やかにとは申しませんが適切な計画がなされるよう期待をいたしまして、私の質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。

平成28年 第5回定例会[12月8日-21号]

 

◆9番(岡南均君)おはようございます。通告に従い、朋友会を代表して、質問いたします。
 12月5日開会日の市長説明に、今話題となっております報告書に関して、その内容から、市民に開かれた透明性のある市政を実現させるとともに、市民生活向上のため職員がより働きやすい環境を整備することが急務であると認識したところでございます、今後は、調査報告書の内容を重く受けとめ、3月議会への条例案の提出に向け、第三者からの働きかけ等に対する防止策の策定に速やかに着手してまいります、とありました。

 11月30日の総務委員会においても、第三者からの働きかけ等の防止策について報告がありました。委員会ではいろいろと議論がありましたが、この条例に関して、私個人的には、他都市でも条例、要綱等で定められているものでもあり、その他都市の条例等を調べますと、3月議会に提出されようとしている働きかけ等防止条例と、恐らく内容的に大きく異なるものではないと思いますので、会派として反対するものではありません。ただ、条例制定に至るまで質問、意見を述べる場がありませんので、あえて何点か質問いたします。
 全国自治体で第三者からの働きかけ等の防止策に関して、幾つぐらいの自治体が条例等で定めているのでしょうか。調べられる範囲で結構ですので、条例幾つ、要綱、要領幾つか、お答えください。
 総務委員会資料では条例等とありましたが、市長説明では条例とされています。条例と決められた格別な理由がありましたら、お答えください。
 第三者からの働きかけという言葉がよく出てきますが、第三者とは具体的に誰のことでしょうか、お答えください。
 働きかけの記録表に記録するものの中に議会の本会議や委員会での要望も入るのでしょうか、お答えください。

 調査報告書が徳島市のホームページの注目情報として掲載されています。私は、報告書がホームページに掲載されたことは公平性を欠いているものと思っております。昨日の加戸議員の質問での市長答弁で実名の公表がありましたが、このことによって、12日の前市長の意見が茶番ではなく、より一層意味のあるものになってくると考えますが、前市長の発言内容は徳島市のホームページに掲載されるのでしょうか、お答えください。
 10月、11月と二つのセミナーに参加しました。一つは、図書館流通センター主催で「まちの課題を解決する図書館」というテーマです。お話になられたのは、外部資源活用による行政サービス提供というタイトルで、北海道大学の宮脇教授、この方は、御専門は公共政策、PFI、PPPにお詳しい方です。もう一つは、特定非営利活動法人、日本PFI・PPP協会の主催で、都市公園とPPPというテーマです。お話になられたのは、民間事業者との連携による都市公園の整備活用というタイトルで、国土交通省都市局公園緑地・景観課長の町田 誠氏です。こちらのセミナーは、参加者名簿をいただきましたが、55団体69名の参加で、うち37団体は自治体の方でした。お二人のお話とも、とても示唆に富んだものでしたので、そのお話を参考にして、図書館と公園に関して何点か質問いたします。

 まずは、図書館に関して、学級数が全校で12以上の小・中学校に司書教諭の配置が義務づけられています。市内小・中学校に配置漏れはないそうですが、学級担任や部活動の顧問などを兼務している司書教諭がほとんどであり、学校図書館を担当するまでには至っていないようです。11月22日付の毎日新聞に、教育委員会の事業として大学生が読書推進に一役という記事が掲載されていました。学生ボランティアの方が週1回ボランティア活動として、本棚の整理や子供たちに読書を呼びかけていたりしているそうです。評判はよいと報告もありました。記事には、市教育委員会の担当者の話として、ほかにもニーズがあれば増員を検討したい、その際は多くの大学生に積極的に応募してほしい、とありました。
 先般、東京都練馬区の南田中小学校において、区立南田中図書館の指定管理者社員による、小学生のクラスに対しての読み聞かせの授業を視察させていただきました。この小学校には5年前から指定管理者が社員を派遣しているようです。その結果としてかどうかはわかりませんが、南田中小学校の学力テストの結果が全国でも上位になったとお聞きしました。
 一方、徳島市立図書館の指定管理者からは、事業提案で、学校図書館との連携として、1、学校図書館相談窓口の開設、2、図書館ナビの発行、3、学校向け書誌データベースの導入による学校図書館支援の3点が上がっています。評判のよい学生ボランティア、今は市内小学校2校、中学校1校だけですが、これが全小・中学校へとなると、とてもボランティアでは難しいのではないでしょうか。そこで、小学校図書館への指定管理者からの社員派遣による子供たちへの読書教育を教育委員会のほうから指定管理者へ提案することはできないのでしょうか、お答えください。

 次に、公園についてのセミナーの論点は、元気で美しいまちづくりのために都市公園がやれることでした。セミナーでは、都市公園は都市の役に立っているのかどうか、ポテンシャルをさらに引き出すためにはどうすればいいのか、ボトルネックは何か、法律か、制度か、運営かと話は続きました。徳島市のほとんどの公園は公園緑地管理公社が指定管理者となり維持管理を行っています。
 そこで、質問です。指定管理者である公社と行政が都市公園の維持管理だけでなく、運営について何か協議されたことがあるでしょうか。それとは別に、地域の皆さんからこういう公園にしてほしいといった要望などはあるのでしょうか。それとは別に、地域とのつながりなどありましたら、御紹介ください。
 御答弁の後、再問いたします。

〔総務部長 井上孝志君登壇〕

◎総務部長(井上孝志君)第三者からの働きかけ等の防止策についての御質問のうち、私からは、全国の自治体における第三者からの働きかけ等の防止策の策定状況について、また、第三者からの働きかけにおける第三者について、そして、働きかけの記録表に記録するものの中に議会の本会議や委員会での要望も入るかどうかの3点につきまして、御答弁申し上げます。
 まず、全国の自治体における第三者からの働きかけ等の防止策の策定状況についてでございますが、各自治体のホームページによりまして、既に働きかけ等の防止策を策定していることが確認できております自治体数につきましては63でございます。その内訳といたしましては、条例で定めているのが29、規則で定めているのが3、要綱等で定めているのが31でございます。
 次に、第三者からの働きかけにおける第三者についてでございますが、第三者につきましては、行政処分等の意思決定過程において行為者でも行為の対象者でもない、つまり、当事者ではない者でございます。具体的には、市民、議員、職員も含めて、当事者以外は全て第三者に含まれるものでございます。
 次に、働きかけの記録表に記録するものの中に議会の本会議や委員会での要望も入るかどうかについてでございますが、今後、防止策を策定する中で、働きかけがあったことを報告する方法や対象となる者について整理を行うこととなりますが、議会の本会議や委員会での要望につきましては議事録として記録されておりますことから、防止策の中で働きかけとして記録する対象には含まれないものと考えております。
 以上でございます。

〔教育長 石井 博君登壇〕

◎教育長(石井博君)徳島市立図書館と小・中学校図書館の連携についての御質問に御答弁申し上げます。
 子供たちの読書活動を推進するため学校図書館の活性化に取り組むことは、本市の子供たちが生涯にわたる読書習慣を身につけ、学力を向上させる上で大変重要であると認識しています。また、徳島市立図書館の指定管理者においても、同様の認識のもと、学校図書館相談窓口の開設など学校図書館の支援事業に取り組んでいただいているところです。
 御質問にありました練馬区の南田中小学校の事例などは、子供たちの読書活動推進のため効果的な事業であると受けとめております。しかしながら、図書館の指定管理者選定は、候補者募集時に、指定管理者に行わせる業務について仕様書を定めて公表するとともに、指定管理料についても仕様書に定めた業務が実施できるように積算し、指定期間開始前に期間及び限度額を債務負担行為として設定し実施しているものでございます。御提案の点につきましては、新たな人材や予算が必要となる業務を追加することになるため、今後において、次期指定管理者の募集に向けて検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

〔都市整備部長兼理事 山口啓三君登壇〕

◎都市整備部長兼理事(山口啓三君)都市公園の管理と運営につきまして、御答弁申し上げます。
 本市とその指定管理者である徳島市公園緑地管理公社とは、公園施設の管理に係る協定を締結しており、業務の範囲、実施方法及び指定管理料等を定めております。公園を利用した収益事業に関する協議でございますが、公園の維持管理に係る経費削減等に関する協議は行っておりますが、公園を利用した事業運営の協議までには至っておりません。
 次に、地域の皆様からの要望等についてでございますが、市民生活に密着した身近な公園として高齢者から子供さんまで多くの人たちが集える公園にしてほしいとのさまざまな要望をいただいております。地域とのつながりについてでございますが、町内会や子供会等の地域団体と清掃や草刈り等を協働して行うとともに、花壇の花植え等の作業を通じて地域団体との関係を深めております。また、公園を使用した地域主催の運動会や夏祭り等のイベントも支援をいたしております。さらに、災害時の避難場所として、防災倉庫の周辺整備やかまどベンチの設置等によりまして、地域防災力の向上にも努めているところでございます。
 以上でございます。

〔市長 遠藤彰良君登壇〕

◎市長(遠藤彰良君)岡南議員からの第三者からの働きかけ等の防止策についての御質問のうち、12月5日の本会議におきまして、私から3月議会に条例案の提出と説明したこと、また、12月12日の総務委員会における発言を本市のホームページ上に掲載するのかということの2点について、御答弁を申し上げます。
 まず、12月5日の本会議におきまして、私から3月議会に条例案の提出と説明したことについての御質問でございますが、要綱とするか条例化をすべきかという部分につきましては、本来、権利義務関係の事項であれば条例化をすべきであるという認識であり、今回の事例についても、対市民の関係において権利を妨げたり義務を課したりというものではないものの、働きかけを記録し公表するという場合に、影響もあり得るという点を考慮するとともに、議会の皆様方の御理解もいただきながら、より高い規範である条例により定めるべきであると考えているものでございます。
 次に、12月12日の総務委員会における発言を本市のホームページ上に掲載するのかという御質問についてでございますが、各委員会における発言内容については、ホームページ上に掲載するかどうかということにつきましては、議会において判断されるものであると考えております。
 以上でございます。

〔9番 岡南 均君登壇〕

◆9番(岡南均君)12月12日の総務委員会における前市長の発言を徳島市のホームページに掲載するのかの質問の答弁は、議会において判断されるものでした。確認させていただきますが、議会のどのような場でその話し合いが行われるかどうかわかりませんが、ホームページに掲載するべきだと判断された場合、注目情報として掲載されると理解していいわけでしょうね。
 次に、図書館に関してですが、指定管理者の業務については仕様書を定めており、指定管理料についても、その定めた業務が実施できるように積算しているという内容は理解していますが、それでは決められたことを決められたようにという対応にしか受け取れません。定められた管理料の中で新しい展開を求めていくという対応も必要なのではないでしょうか。では、新たな人材や予算が必要となる業務の追加があるとすれば、これから、その業務の検討は教育委員会内部で行われるのでしょうか、お答えください。
 公園に関して、指定管理者と地域団体とのつながりについて、清掃活動や花壇の設置等を通じて良好な関係を築いているとのことでした。
 質問です。指定管理者と地域団体が一緒になって都市公園の中で収益事業を行うことは可能でしょうか。例えば、公園内に自動販売機を設置する、あるいはフリーマーケットのようなイベント等の運営を一緒に行うことなどです。その事業で得た収益を活用して、例えば、公園内で自由に本を読むことができる小さな図書館等を設置し、子供やお母さんたちに利用してもらうということは可能でしょうか、お答えください。

〔企画政策局長 板東安彦君登壇〕

◎企画政策局長(板東安彦君)ホームページの注目情報掲載に関する御質問に御答弁申し上げます。
 本市のホームページの注目情報につきましては、掲載している市政情報の中で、市民の生命・財産を守るための情報や市内外に広く周知したい情報、さらには、市政を運営する上で重要度が高い情報を当該案件の担当課の要請や判断に基づき掲載しているところでございます。
 御質問の総務委員会における発言を注目情報に掲載することにつきましても、議会の判断に沿って対応してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

〔教育長 石井 博君登壇〕

◎教育長(石井博君)徳島市立図書館と小・中学校図書館の連携についての御再問に御答弁申し上げます。
 御指摘のとおり、指定管理期間中においても社会情勢や本市独自のニーズに基づき新たな展開を模索することは重要であり、指定管理料の範囲内で可能なことには工夫して対応してまいりたいと考えております。
 次に、業務の追加に関する御質問でございますが、新たに追加する業務の内容が設備の変更などで対応できるような施設管理業務に関するものであれば、教育委員会内で検討し仕様書を作成いたします。その上で、予算措置について財政課と協議し、指定管理料を含めた仕様書を完成いたします。
 しかし、御質問にありました学校図書館との連携・支援など、図書館事業の根幹をなす業務に関するものである場合は、条例に基づき設置されている徳島市立図書館協議会においても御協議をいただくなど、専門家にお諮りしてまいります。
 また、現在の指定管理者は、全国で多数の公立図書館の指定管理者に選定されており、他都市の状況も熟知しておりますので、指定管理者とも協議を行いながら効果的な事業内容について検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

〔都市整備部長兼理事 山口啓三君登壇〕

◎都市整備部長兼理事(山口啓三君)都市公園の管理と運営についての御再問に御答弁申し上げます。
 都市公園における指定管理者と地域団体との協働による収益事業についてでございますが、徳島市都市公園条例によりまして、公園利用者がその利用に支障を及ぼさない範囲において行うことが認められております。
 御提案いただきました自動販売機の設置や指定管理者や地域団体によるフリーマーケット等のイベントの運営についてでございますが、収益が見込める上に町のにぎわいづくりや公園利用者のサービス向上にもつながることから、今後、実現可能性について両団体と十分協議してまいりたいと考えております。
 さらに、その事業で得られた収益で小さな図書館として公園内に本を置くことにつきましても、その必要性や管理方法について検討し、他都市の事例なども今後、十分研究しながら、市民生活に密着した身近な公園を目指し指定管理者、地域団体との連携を密にいたしまして適切な管理運営に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

〔9番 岡南 均君登壇〕

◆9番(岡南均君)昨日、働きかけ等防止策に関して、他都市の事例を検討してとの答弁がありました。先般、枚方市役所で条例のことに関してお話を聞いてまいりました。枚方市では、職務の執行に対する意見、要望等の記録等に関する条例が制定されています。3月に出される働きかけ防止条例の核心のところはそう大きくは変わらないと思いますので、短く紹介いたします。そういう課の方はちゃんと聞いていてくださいよ。枚方市の条例では、職員は、職務の執行に対する意見・要望等があった場合には、原則として、それらの意見・要望等を全て記録し、直属の管理監督者、課長ですね、に当該記録に係る文書を回すよう求めています。さらに、管理監督職員は、職員から回ってきた意見・要望等の記録文書を保管するとともに、その意見・要望等に不適当要求行為が含まれていると考えるときは、不当行為調査等委員会にその記録文書の写しを提出しなければなりません。不当行為調査等委員会では、この記録文書の提出を受けて必要な調査及び審査を行い、市長等に対してその結果を報告します。市長等は、不当行為調査等委員会においてその意見・要望等が不適当行為に該当すると認められた場合には、当該不適当要求行為の内容の公表等、必要な措置をとっていきます。ここで言う不適当要求行為というのは、職務の執行に対する意見・要望等のうち、他人より有利に取り扱うことを求めるなど、特別の取り扱いを求める働きかけが含まれているものを言うとあります。担当総務部参事は、職員にとって記録することが目的となり業務がおろそかになる、単純な問い合わせでも答えがほしい場合は全部要望となるので、どこまでを記録の対象とするのかわからないなどが問題点であると話されていました。この条例は、平成19年に施行されました。毎年3,000件ほどの記録があるそうです。
 指定管理者制度の新たな展開と題して図書館と公園について質問いたしました。今回の質問の基本となったものは、図書館に関しては、さきのセミナーで宮脇教授のお話にあった、次のような内容です。

 指定管理者制度の導入により単純に行政のスリム化が実現すると考えるのは適切ではなく、むしろ新たな制度の質的確保、持続性を担保するための新たな人材の形成が必要となることを地方自治体は認識すること、指定管理者制度の導入後の指定管理者との情報共有には十分に配慮し、指定管理者と一緒に公共サービスの提供について考え行動する姿勢を地方自治体は持つこと、公園に関しては、国土交通省の町田景観課長の、硬直的な都市公園の維持管理の延長での公園運営から、地域との合意に基づく弾力的な運用、まちづくりの一環としてのマネジメント、つまり、都市公園を一層柔軟に使いこなすということでした。
 まちづくり、活性化は、中心市街地のみではありません。地域でも考えなければ、町内会加入率の減少がその一端を示しているように、地域も活気がなくなると思います。公園で遊ぶ子供の声の聞こえない、地域でのイベントもない、そんな静かな町もええかもしれませんが、連携という言葉が頻繁にあちらこちらで聞かれる最近、小学校・中学校の図書館や地域の公園をうまく有効活用することが求められるのではないでしょうか。いわゆる公の施設の有効活用です。その類いのセミナーで先進地の事例の話を聞くたびに感じることです。
 最後に、今回の質問では二つの指定管理者を取り上げたことになりましたが、他の指定管理者も公の施設の維持管理・運営に大変御尽力されていると思います。これからも市民の利用のため、より一層の御努力を期待して、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。

平成28年 第4回定例会[9月14日-17号]

 

◆9番(岡南均君)通告に従い、質問いたします。お疲れと思いますけれども、20分ほどおつき合いください。
 6月定例会後の記者会見で、市長は、政策や方針ではなく発言に対する追及が多かった、傍聴に来ていた人から中身に生産性がないと指摘され、私自身、そう感じる部分があったと話されています。本会議で、市民合意のないと考えられる税金の無駄遣いをしないとの答弁に対する質問が相次いだことを受けての御発言と思います。私も、本会議、委員会で何度も質問していますので、私の質問には生産性がないということでしょう。市議になり18年目になりますが、就任2カ月余りの新人の市長に、あなたの質問には生産性がないと言われたわけですから、怒ってはおりませんが、正直、いささか考えさせられるものがありました。
 市民合意に対する質問は6月定例会で終わる予定でしたが、その後の委員会、記者会見を経て、やむなく今回も、市長のおっしゃるところの生産性のない質問をさせていただきます。
 6月定例会で、私は、市民合意がないと考えられる税金の無駄遣いはしないという市長の答弁は、これから市長が行おうとしている全ての事業に対するお考えと理解してよろしいでしょうかとお聞きしました。市長の答えは、事業を進めるに当たっての市民合意のあり方についてでございますが、市民合意を得ながら事業を進めていくことは私の市政運営における基本スタンスであります、今後も、市民の皆様の御意見を聞きながら進めてまいりたいと考えておりますでした。
 そこで、市長の市政運営における基本スタンスに関しての質問が果たして生産性のない質問なのかどうか、まずはお答えください。

 次に、またリーフレットからの引用で申しわけないのですが、そのリーフレットの中に、市の将来を左右するような大きな課題については、場合によっては住民投票で市民の直接判断という方法も今後の検討課題としますとありました。既に市長のおっしゃる、場合によってはという現実が近づいているような気もするのですが。
 そこでお聞きいたします。
 検討課題ということですが、既に何らかの市民合意に関する検討に取りかかられているのでしょうか、お答えください。
 次に、市民合意を求めるとすれば、その手法は何か、お考えがあればお答えください。
 次に、市民合意は政策形成の過程でもとるのでしょうか、お答えください。
 以上の質問、生産性、ありますでしょうか。
 次に、徳島市立図書館について、お尋ねいたします。
 昨年12月定例会で学校司書の役割等についてお聞きいたしました。学校司書とは、専ら学校図書館の職務に従事する職員のことを指し、図書館の管理や貸し出し業務、教育活動の支援等を行います。教育長の答弁に、学校図書館の運営上の実務などを補助する学校司書等の人材を配置することは、学校図書館活用の活性化のために有効な手だての一つである。そのため、人材の配置については、学校図書館でボランティアの活用も含めて、その職務や司書教諭との連携、効率的な配置方法等、今後、調査・研究したいとありましたが、その後、どうなっているのでしょうか。お答えください。

 次に、図書館法第3条の9に、公立図書館は、学校、博物館、公民館、研究所等と緊密に連絡し協力することとありますが、コミュニティセンター、生涯福祉センター、児童館等との連絡、協力はどうなっておりますか、お答えください。
 御答弁の後、再問いたします。

〔教育長 石井 博君登壇〕

◎教育長(石井博君)徳島市立図書館についての御質問に、順次御答弁申し上げます。
 まず、学校司書の配置についてでございますが、市内小・中学校における学校司書業務をつかさどる人材の配置につきましては、昨年12月議会での審議を踏まえ、学校図書館活用の活性化を図ることを目的とした学校司書ボランティアを今年度より配置しております。学校司書ボランティアは、教員養成課程を有する市内4大学において、司書資格または司書教諭資格を取得している、あるいは取得しようとしている学生及び大学院生を対象にボランティアの募集を行い、応募、登録のあった3名を配置要請のあった小学校2校、中学校1校の計3校にモデル校として配置をしております。その主な業務といたしましては、学校図書館運営の援助者として、学校図書館書籍の整理や登録、データ管理から新着や推薦図書の紹介資料の作成など、週1回程度を目安に司書教諭及び学校図書館教育担当教諭による学校図書館運営の補助に当たっていただいております。

 配属した学校現場からは、学校図書館運営に専任、特化する活動により、これまで以上に図書館が整理・活性化しており、子供たちの図書に対する興味、関心、意識の高揚が図られていると好評をいただいております。今後におきましては、今回のモデル実施の状況を精査・検証し、当初の目的である学校図書館の活性化を目指し学校現場のニーズに合った事業展開を進めてまいりたいと考えております。
 次に、公民館、コミュニティセンター等との連携でございますが、公民館及びコミュニティセンターにつきましては、主に配本事業と移動図書館いずみ号のステーションとしての巡回事業を行っております。配本は、不動、川内、国府の3カ所の公民館、渭東、渭北、加茂名、八万、勝占中部の5カ所のコミュニティセンター、さらに、市内の児童館20館のうち14館においても実施しております。また、いずみ号のステーションは、方上、渋野の2カ所の公民館、住吉城東、渭東、勝占東部、入田の4カ所のコミュニティセンターの敷地に設置し、各施設と協力して運営するなど市民が身近に本に親しめる環境を提供しております。
 そのほか、それぞれの公民館に対しては、徳島市立図書館が行う事業のポスター掲示やリーフレット配布を依頼し、地域住民への周知活動に協力を得ております。また、生涯福祉センターにつきましては、4カ月児とその保護者を対象とする読み聞かせの方法や効用を説明して絵本などを贈呈するブックスタート事業において、乳幼児健診や健康相談等で小さいお子さんのいるお母さんにとってなじみが深く立ち寄りやすい場所である生涯福祉センターの協力を得て実施をしております。
 以上でございます。

〔市長 遠藤彰良君登壇〕

◎市長(遠藤彰良君)岡南議員の御質問に御答弁申し上げます。
 さきの6月議会におきましては、肉づけ補正を含め、私の政策等をほとんど示すことができず、それらに対する議論が広がらなかったことを省みるところではありますが、今議会においては、私の市政推進の取り組みとして、さまざまな事業予算の提案を初め、次期総合計画としての策定を進めているまちづくり総合ビジョンのフレームなどをお示しさせていただきました。そのような中でも、6月定例会での私の市政運営における基本スタンスの御質問につきましては、市政を推進するに当たり各政策を執行していく上での根本的な取り組み姿勢について重要な御質問をいただいたものと認識しております。
 次に、市民合意に関する検討についての御質問でございますが、リーフレットから引用されました内容につきましては、場合によってはということでありまして、市民の直接判断という手法を今すぐの検討課題として考えていることはございません。

 次に、市民合意を求めるとすればその方法は、また市民合意は政策形成の過程でもとるのかとの御質問についてでございます。一般的には、政策形成や事業を推進するに当たっては、まちづくりの指針等を市民の皆様にお示しし御意見をいただくとともに、具体事業の予算化等の過程において、市民の代表である議会の議決等を経ることで市民の合意に一定沿ったものとして具現化を図っていくことになるものと考えております。また、さきに申し上げましたように、今議会には肉づけ予算など市政推進に向けたさまざまな取り組みをお示しし、本会議等で御質疑をいただいており、市民の幸せ実現、徳島市の一層の発展に向け、市政運営に取り組む上でさまざまな視点から御質問をいただいているものと認識しております。
 以上でございます。

〔9番 岡南 均君登壇〕

◆9番(岡南均君)6月議会の私の質問に関して記者会見でお話されたことと、今いただいた御答弁の内容が同じ方の御意見とは考えにくいのですが、いろいろと御配慮いただいているのでしょう。少なくとも、御答弁では、私の質問もそれなりに重要な質問であったということで、その点においては了解しておきます。
 それと、市民合意は政策形成の過程でもとるのかの御答弁も、納得するものではありませんが、内容としては、一般的にはとありましたが、議会の議決等を経ることで市民合意には一定沿ったものとして具現化を図っていくことになるという点においては、最終意思決定は議会にあるという説明なので理解はいたしましたが、政策形成過程での議会への相談、報告を忘れることのないよう、念を押しておきます。
 市民合意に関する検討に関してですが、場合によってはということであり、市長は、今はまだそういう場合ではないということなのでしょう。私は、今まさにそういう場合が視野に入ってきているのではありませんかと思いお聞きいたしました。市長の市政運営における基本スタンスである、市民合意を得ながら事業を進めていく、殊のほか難しいのではないでしょうか。
 例えば、市民の合意形成においては三つの大切な視点があると言われています。一つは、時間的なバランスを考えること。現在の市民だけの合意ではなく将来の市民のことを考えなければなりません。二つ目は、空間的なバランスを図ること。自分の地域だけの合意形成ではなく他の地域をも含めた合意を考えることが重要です。三つ目は、多様な人々のバランスに配慮することです。健常者や富裕層が主体となった合意形成ではなく社会的弱者等にも十分配慮することが大切です。それに、どのような情報を出すべきなのか、進め方はどうあるべきかなどです。
 これから、市長は、政策、施策、事業を進められるに当たって市民合意がなければ税金は使わないという基本スタンスを貫かれるわけですから、いつまでにとは言いませんが、早目に検討された方がいいのではないかと思います。市民合意に関しては、配慮をして再問いたしません。

 徳島市図書館条例に関して、質問いたします。
 図書館条例の事業に関する第4条は、図書館は、おおむね図書館法第3条各号に掲げる事業を行うとあります。図書館法第3条には、土地の事情及び一般公衆の希望に沿い、さらに学校教育を援助し、及び家庭教育の向上に資することとなるよう留意し、おおむね次に掲げる事項の実施に努めなければならないとして1から9まで事業が掲載されています。
 徳島市立図書館は、指定管理者制度のもとで運営されていますが、指定管理者制度は、効率性等の追求のみならず、地域の事情に即した課題や情報に向き合っていくことも求められています。
 そこで、徳島市図書館条例の一部を他都市と同じような画一的なものではなく、指定管理者制度の特徴を生かし特色のあるものとされてはどうでしょうか、お答えください。

〔教育長 石井 博君登壇〕

◎教育長(石井博君)徳島市立図書館についての御再問に御答弁申し上げます。
 近年、公立図書館は、単なる社会教育施設としての位置づけから、地域の事情に即した課題や情報に向き合いどうかかわっていけるのかという役割が期待されております。このような状況を踏まえ、図書館の設置目的を明確にすることが設置者である自治体の責務であると認識しております。そのため、本市では、指定管理者選定時の仕様書に目標とする図書館像として、一つは市民や市政の抱えるさまざまな諸課題を解決する支援を行う図書館、二つは多種多様な情報、知識、人、組織を結びつける役割を積極的に果たし知と交流の拠点となる図書館の二つの理念を掲げております。さらに、目標実現のため、図書館の使命として図書館を市民に役立つ施設、多くの市民に広く利用される施設とすることと定め、子供たちの成長支援、地域力の向上支援、市民の学習意欲支援の三つの運営方針を明記し、市民生活等における課題と図書館のかかわり方を明確に示しております。
 三つの運営方針の中で、一つは、子供たちが読書習慣を身につけ、心豊かな成長やすぐれた知性や感性の育成に貢献することを目指すこと。二つは、地域のにぎわいを創出することにより地域への貢献を目指すこと。三つは、外部施設等と連携し、市民の探究心に応え、学習や調査研究等に活用されることを目指すことと、より具体的に定め、図書館ホームページでも公開し、広く市民の方々に見ていただけるようになっております。
 このように、本市では、仕様書やホームページにおいて、本市の図書館に対する考え方を、より具体的かつ柔軟にお示ししておりますが、今後、徳島市立図書館をさらに特色あるものとするため、図書館条例につきましても、先進都市の事例等を調査し研究してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

〔9番 岡南 均君登壇〕

◆9番(岡南均君)学校司書ボランティアに関して、週1回程度でも配置した学校現場からは、子供たちの図書に関する興味、関心、意識の高揚が図れており好評をいただいているということです。
 文部科学省生涯学習政策局が出されている資料の中に次のような記述がありました。子供と図書館に行ったことがない家庭の子供は、月1回以上行っている子供と比べて学力が低いが、特に社会経済的背景の低い家庭は、読書を勧める、一緒に図書館に行く、小さいころに読み聞かせを行う割合が20%以上低い。社会経済的背景の低い家庭でも学力の高い家庭は、読書を勧める、一緒に図書館に行く、小さいころに読み聞かせを行う割合が高い。
 つまり、本を通じた教育格差の克服は子供たちの将来にとってとても大切なことであり、そのことがいずれは地域力向上の原因ともなる可能性があると思います。教育に関する支援は結果がすぐ見えるものではありませんが、公立図書館はさることながら、学校図書館への支援には思い切った措置が必要と思います。
 次に、なぜ図書館の条例改正をお願いするかですが、地方自治法では、公の施設の維持管理、運営に指定管理者制度の導入が認められていますが、導入しても構わない程度のことしか記載されておらず、その質や方針は問われていません。つまり、指定管理者制度の根拠法が存在しないことになります。自治体職員は法律に沿って仕事をしておりますが、その規定が存在しないことになります。

 そこで、高水準の図書館を目指すならば、自治体職員自身が円滑に仕事を執行及び引き継ぎをすることが必要です。そのためには、指定管理者制度について何らかの条文を図書館条例に盛り込む必要があるのではないでしょうか。設置目的については、徳島市でも第3条に盛り込まれております。しかし、事業につきましては、図書館法第3条により掲げられた事業を行うとあり、徳島市として何をするのか、何ができるのかということが記載されていません。設置責任のある自治体が設置目的を明確化したり、事業について、その地域に合った具体性のあるものを明確化することは、そのよりどころがあるということであり、自治体職員にとっても業務を遂行しやすくなることを意味します。たとえ業務仕様書に上記のような水準を明記しても、関係部署内での資料のため市民は目にすることはありません。まして、仕様書は関係部署で変更できるため、継続性を求められる教育機関である図書館としては適切であるとは言えません。仕様書の変更は、必然的にホームページの変更となります。適切な条例に担保された運営が高水準の図書館を維持するものと思われますので、調査研究を期待しております。
 さて、市民合意に関して再問はしませんでしたので、最後に辛口の意見を述べさせていただきます。

 最近、一冊の本を読みました。有馬哲夫氏が書かれた歴史問題の正解というタイトルです。中に、アメリカ合衆国第16代大統領エイブラハム・リンカーンの言葉を見つけました。市長、怒らんと聞いてくださいよ。多くの人々を短い間だますことはできる。少ない人々を長い間だますこともできる。だが、多くの人々を長い間だますことはできない、このリンカーンの言葉をあえて引用したのは、市民の皆様とともに歩んでいくと重ねて何度もおっしゃっている市長が、もちろん市民をだますはずはありません。結果としてそういうことにならないようにとの思いであえて引用いたしました。
 私の親しい友人、大学の先輩、本年3月の選挙では遠藤市長に投票しております。私の思いとは大きく異なっていましたが、その方たちの思いを市長は再確認し、それなりの対応をお願いして、私の質問を終わりといたします。
 御清聴ありがとうございました。

 

平成28年 第3回定例会[6月10日-10号]

 

◆9番(岡南均君)おはようございます。通告に従い、質問いたします。
 市長の公約である新町西地区市街地再開発事業の白紙撤回について、4度の新町西地区市街地再開発組合と市長との面談の中から何点かお聞きいたします。本会議も3日目となりましたので鮮度が落ちた質問かもしれませんが、お答えください。
 4月26日、1回目の面談で組合の方の、ここ、つまり新町西地区でだめだという理由は何かとの問いに、市長は225億円という建築費には納得できませんでしたとお答えになり、理事の方がここに何十億円で建つならばいいわけですねという問いに、はいとお答えされております。その返事は間違いなのでしょうか。
 5月20日に市長は、この事業は権利者の皆さんとともに徳島市もこれまで議会の同意などを得ながら進めてきたものであるということは十分に承知をしております、今後、議会にも私は十分な説明をしていかなければいけないんですが、私としては、公約として掲げた以上は市民の皆さんとの約束であるということで、市民合意が得られていないと判断されるこの計画はこのまま進めることはできないというふうに考えておりますとおっしゃってますが、議会にはいつ御説明いただけるのでしょうか。お答えください。
 同じく5月20日に組合理事長が、この計画は都市計画法に基づいて順序どおり法的に何ら瑕疵もなくやってきた。それに対して市長は、確かに法的瑕疵がないという点において、多分どこにもなかったです、あったのは民意というか、市民の合意が得られていなかったというのが瑕疵と言えば瑕疵と思います、市民としては徳島市が非常にまずかったんだと思いますけれども、もっと丁寧に説明していかないといけなかったと思っておりますとお答えになってますが、徳島市に瑕疵があると思いますか。
 5月25日、3回目の面談で組合の方が、組合は認可も同意もいただいて法的に全く問題なく、申請も出している、どこに瑕疵があるのですかと問うと、市長は、今まで瑕疵なく進めてきたというのは理解しています、一番重要な民意というか、市民の皆さんの声から離れたところで進めたことが一番問題と思いますとおっしゃっています。
 そこで質問です。新町西地区市街地再開発事業の今までの経過について、大まかで結構ですのでお答えください。
 同じく5月25日ですが、原前市長が公印を押された権利変換計画の同意書等に関して市長は、一つ皆さんに申し上げておきたいのは、その判を押したときと今の徳島市の方針とは違うということですからとおっしゃられています。こういう大きい事業の変更は議会を通すべきだと思いますが、お答えください。
 6月2日、4回目ですが、その中で政策の変更の話が出ています。徳島市が予算を計上しないということは政策変更ですとお話しされていますが、政策の変更、これも議会を通すべきことではないのでしょうか。
 6月8日、小林議員の新町西地区市街地再開発事業に関する質問に対する市長の答弁に、市民合意がないと考えられる税金の無駄遣いはしないとありましたが、その答弁はこれから市長が行おうとしている全ての事業に対するお考えと理解してよろしいでしょうか。
 以上、答弁いただいて再問いたします。

〔都市整備部長兼理事 松本泰典君登壇〕

◎都市整備部長兼理事(松本泰典君)新町西再開発事業における推進過程についてでございますが、平成23年度から昨年度まで、市民の皆様に対しましては都市計画決定に至る手続の中で説明会や公聴会などを開催するとともに広報紙やホームページなどを活用して広報してまいりました。議会に対しましては本会議の御質問に対する答弁の中で御説明申し上げておりますとともに、特別委員会や所管の付託委員会では取り組み状況や法的手続、予算などの御説明、御報告等を行ってまいりました。
 以上でございます。

〔市民環境部長兼理事 大西孝佳君登壇〕

◎市民環境部長兼理事(大西孝佳君)新町西再開発事業における新ホール整備に関する経緯について、御答弁申し上げます。
 新ホール整備につきましては、これまで再開発事業における新ホールの配置計画案や設計案などについて、市長の所信表明、本会議での御質問に対する答弁の中や特別委員会及び所管の付託委員会におきまして御説明、御報告等を行ってまいりました。また、平成19年度に策定いたしました新ホールの施設の整備に関する基本的な考え方を示した(仮称)音楽・芸術ホール整備計画、さらに、平成26年度に策定いたしました新ホールの管理運営についての基本指針をまとめた新ホール管理運営計画につきましても文化関係者や有識者等で構成する市民会議からの意見を参考とし進めてまいりました。
 以上でございます。

〔市長 遠藤彰良君登壇〕

◎市長(遠藤彰良君)岡南議員の御質問に、順次御答弁申し上げます。
 まず、新町西地区でのホール建設に関する私の発言についてでございますが、そもそも私は225億円を投入するこの事業計画に疑問を持っておりました。この事業計画でホールが数十億円で建てることができるのであれば、ここがだめではない旨の発言をしたのは事実であります。しかし、現実的には難しいのではないかと考えております。
 次に、議会への説明についてでございますが、事業の白紙撤回についての私の考えは、今定例会の開会日の所信表明や、本会議の御質問に対する答弁の中で御説明させていただいております。〔議席で発言する者あり〕〔傍聴席で拍手する者あり〕
 次に、市民合意が得られていなかったことが瑕疵であるとのことでございますが、徳島市に法的な瑕疵はないと考えております。ただし、市がもっと丁寧に説明すべき必要があったのではないかということを瑕疵という言葉で表現したものでございます。
 次に、政策や方針の変更は議会に諮るべきではないかとのことについてでございますが、執行機関としての意思決定は、その長たる市長が行うものと考えております。議会には条例や予算などの議決権がありまして、その過程で十分に御説明しなければならないと考えております。今回の方針の変更につきましては、今定例会の開会日の所信表明や、本会議における御質問に対する答弁の中で御説明させていただいております。〔議席で発言する者あり〕
 最後に、事業を進めるに当たっての市民合意のあり方についてでございますが、市民合意を得ながら事業を進めていくことは、私の市政運営における基本スタンスであります。今後も市民の皆様の御意見を聞きながら進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
 〔議席で発言する者あり〕〔傍聴席で拍手する者多し〕

〔9番 岡南 均君登壇〕

◆9番(岡南均君)最初の質問ですが、市長は現実的な内容でないのでお答えできませんと言えばよかったですね。はいと言ったところに市長の人のよさが出ているかもしれませんが。
 新町西地区市街地再開発事業の経過を御説明いただきました。多くの職員、市民の方がかなりの時間をかけてこられたことはわかりました。一定程度の市民合意はできているようには思いますが、そこで質問ですが、これから市長が行おうとしている事業に関して、市長がおっしゃる市民合意はどういう形でとられるのでしょうか。例えば、複数の市民のグループから事業に関して異なった意見が出た場合、どのように対応されるのでしょうか。新町西地区市街地再開発事業に関しては、事業費が高いということが白紙撤回の理由となっているので、事業費のことなどもお話しされるのでしょうか。どういう形で市民合意が得られるか、私にはわかりませんが、その市民合意と議会の了承が異なる場合はどう判断されるのでしょうか。答弁、お願いいたします。
 次に、組合が出された権利変換計画が不認可ということですが、権利変換計画の認可に対しては、法律上の問題がない限り市には認可するかしないかの行政裁量はなく、速やかに認可する必要があると思っていましたが、認可権者たる市長自身が不認可の理由を積極的につくり出している行為が違法、不当になり、法的に瑕疵が出てくるのではないでしょうか。お答えください。

〔市長 遠藤彰良君登壇〕

◎市長(遠藤彰良君)岡南議員の御再問に御答弁申し上げます。
 市民合意をいかに形成するかについてでございますが、それぞれの意見が異なる場合や多様な判断基準が存在する場合は、さまざまな観点から議論を尽くし、結論を導き出し、最終的には私が判断するものでございます。
 次に、権利変換計画の不認可理由を積極的につくり出していること自体が違法ではないかについてでございますが、徳島市がホールを買い取らない、補助金を出さないということにつきましては、違法ではないと考えております。
 〔議席で発言する者あり〕〔傍聴席で拍手する者多し〕
 以上です。
○議長(岸本和代君)傍聴者に申し上げます。
 本市議会傍聴規則により、傍聴者は議場において拍手などにより公然と可否を表明してはならないと規定されておりますので、御静粛に願います。

〔9番 岡南 均君登壇〕

◆9番(岡南均君)私の市民合意に関する御答弁は、御苦労されているなとは思いますけれども、質問と答弁がかみ合ってないということもわかりますし、私の質問もすんなり答弁できる内容でないとも思っておりますが、市長は昨日、一昨日と答弁の中で何度も市民合意、市民が主役、市民のためのまちづくりとおっしゃっていました。市民の意見を市政に取り入れていく、そのために情報の提供を積極的に行うともお話しされました。それは正しいと思います。とても反対する内容ではありません。ですが、情報は発信する側と受け取る側が同じ。つまり、対称にはなりません。情報は、ほぼ非対称になります。なぜならば情報そのものに価値があるからです。価値があるということは損得が発生することです。短時間に合意を得ようとするならば情報はシンプルにしなければなりません。それは、市長御自身が一番理解されていることと思います。ですが、単純化を重ねた情報のもとでは一概には言えませんが、より適切な判断が下されるとは思えません。そして、情報の非対称性は一定の条件のもとにおいてではありますが、エージェンシー・スラックというちょっとしたモラルハザードが発生すると言われています。一定の条件とは市長と市民、市長と議会、市長と職員の人的関係のことを指します。市長御自身のためにも情報の非対称性は研究されたほうがいいと思います。
 次に、市長の方針、政策を頭から反対するつもりは全くありません。ただ、順序としては議会に諮り、議論をし、その結果として市の政策、方針を示していただきたいと思っております。議論も全くない時点で、いきなり徳島市の意思です、方針です、政策を変更しましたと言われても、はい、そうですかというわけにはいきません。市長、議会には議会の立場があります。議員個人ではありません。議会は住民を代表する公選の議員をもって構成される地方公共団体の意思決定機関です。日本国憲法は第93条で、地方公共団体には法律の定めるところにより、その議事機関として議会を設置すると定め、地方議会の設置根拠が憲法で保障されています。
 ここで、議事機関とし、国会のように立法機関としなかったのは、議会は条例の制定、改廃にとどまらず、広く行政全般にわたる具体的事務の処理についても意思決定機関としての権能を持つからです。このことから明らかなように、地方公共団体の長、つまり市長は議会の議決を経た上でもろもろの事務を執行することとされ、独断専行を許さない建前がとられています。それは同時に、議会の地位の重要性を示すものです。
 このような地位に立つ議会の使命は二つ、挙げられます。その第1は、地方公共団体の具体的政策を最終的に決定することです。議会は地方公共団体の政策形成過程及び政策の実施過程に多面的に参画し、その要所で重要な意思決定を行っています。もちろん現状では多くの政策は執行機関の側でつくられ議会に提案されていますが……。〔議席で発言する者多し〕
○議長(岸本和代君)御静粛に願います。発言中でございます。


◆9番(岡南均君)議員は本会議や委員会での質問、質疑を修正等を通して政策形成過程に参画し、予算、契約、条例等の審議において最終的な政策の決定、すなわち地方公共団体の意思決定を行っています。
 その第2は、議会が決定した政策を中心に行う執行機関の行財政の運営や事務処理、ないし事業の実施が全て適法、適正に、しかも公平、効率的に、そして民主的になされているかどうかを判断し、監視することです。議会の使命に立脚するならば、本来的には議会が意思決定した新町西地区市街地再開発事業は進められるのが当然ということになります。
 最後に、どうしても気になる市長の御発言の市民合意がないと考えられる税金の無駄遣いはしないですが、市長の基本理念にクレームをつけるわけではございませんが、市民合意のない事業は行わないほうがいいのではないかと思います。
 以上で質問を終わります。御清聴、ありがとうございました。

平成27年 第5回定例会[12月09日-18号]

 

◆26番(岡南均君)

 

◆26番(岡南均君)通告に従い、交詢会を代表して質問いたします。

 11月末に奈良市で行われた、地域の自治を考える連続セミナーに行ってまいりました。講師は、徳島市役所にも何回か来られている帝塚山大学の中川教授です。地域と行政についてお話しされましたが、奈良市も今、地域自治協議会設置に向けて、行政と地域が協働し始めているところです。中川先生のお話では、全国自治体の動向として、1,700自治体中、地域自治協議会型設置自治体248自治体、政令都市は20政令都市中、何らかの形で10自治体が設置、中核市は45都市中19自治体が設置、検討中は5自治体ということです。

 私の質問も、地域自治協議会設置に向けたものが続いておりますが、前回9月にお聞きした答弁に若干の疑問点がありましたので、改めてお聞きいたします。

 地域自治協議会の説明を企業、NPOの方にされるとき、その方たちへのアプローチは具体的にどのようにされるのでしょうか。

 平成29年度に設置条例が制定されるとして、その前にモデル地区を選定し、地域で実際に運用するとの答弁でしたが、運用とは何を意味するのでしょうか。

 本年11月に、徳島市コミュニティ連絡協議会の皆さんが視察研修で、本市も参加している小規模多機能自治推進ネットワーク会議の中心的自治体の島根県雲南市へ行かれたとのことですが、同行された担当職員の方の報告を簡単に御紹介ください。

 次に、ことし4月に学校図書館法の一部を改正する法律が施行され、新たに学校司書の配置が努力義務となりましたが、その内容について御説明ください。

 また、学校には司書教諭が配置されていると思いますが、司書教諭と学校司書の違い、その役割そして資格要件をお答えください。

 加えて、学校図書館と市立図書館の間にはどのような交流があるかについてもお答えください。

 次に、学校図書館、市立図書館、それぞれ毎年廃棄本があると思いますが、どれぐらいの冊数で、どのように廃棄されるのかをお聞かせください。

 最後にもう一点、市立図書館において、新刊書等の購入は徳島市図書館資料選定収集方針に従って行われていると思いますが、書籍の年間購入冊数と購入費用はどれくらいでしょうか。同じく学校図書館についてもお答えください。

 答弁をいただき、再問いたします。

〔市民環境部長兼理事 大西孝佳君登壇〕

 

◎市民環境部長兼理事(大西孝佳君)地域自治協議会についての御質問に、順次御答弁申し上げます。

 まず、地域自治協議会でございますが、この組織は、コミュニティ協議会などの地縁型組織とともに、企業やテーマ型組織であるNPO等の団体が参画し、広く地域の人的資源を活用しようとするものでございます。

 本市も現在ワーキンググループにおいて、新たな地域自治協働システムの素案を作成するための具体的な項目を検討しており、今後検討会に報告し、素案が作成されるよう作業を進めているところでございますが、いずれにいたしましても、企業やNPO等の団体の方など広く地域の方々の参画は、非常に重要であると考えております。

 このことから、まだ検討途中ではございますが、新たな地域自治協働システムが構築できましたら、まずは地域のコミュニティ協議会等の地縁組織の方々に対しまして、その制度内容や目的を御説明し、同システムに御賛同いただけましたら、地域にはどのような企業やNPO等の団体の方々がいらっしゃるのか等の現状把握に努めていただくようにお願いし、その後、企業の方々に対しましては、こちらからあらかじめ商工会議所に新たな地域自治協働システムについて御説明をさせていただき、それから同システムに御賛同いただいた地域の方々と御一緒に説明をさせていただく方法などが考えられます。

 また、NPO等の団体の方々には、NPO等の設立や育成支援を行っております本市の市民活力開発センターを通じて周知し、それからは企業の方々への説明方法と同様に説明をしていくということも考えられます。

 次に、新たな地域自治協働システムのモデル地区での運用は何を意味をするのかという御質問についてでございますが、新たな地域自治協働システムの特徴は、地域の課題は地域みずからが解決するという新しい地域自治を目指しているものでございます。このことから、モデル地区として選定させていただいた地域には、まず地域の課題を酌み上げ、その解決に向けた活動を行っていただきたいと考えております。

 次に、小規模多機能自治推進ネットワーク会議の中心的自治体でもある島根県雲南市の活動状況でございますが、去る11月19日に、本市担当職員が徳島市コミュニティ連絡協議会の皆さんと御一緒に、島根県雲南市を視察させていただきました。雲南市は、平成16年11月の新市発足後から地域自治組織を順次立ち上げ、平成19年度に市内30地区全域に地域自治組織が結成されたとのことでございまして、その中で、今回は波多地区の地域自治組織を視察させていただきました。

 波多地区では、地域の課題を抽出するため、平成20年度から22年度にかけて全住民を対象としたヒアリングを実施し、住民参加で地域づくり計画を作成して、課題解決に向けた取り組みを進めているとのことでございます。特に平成26年3月に地区唯一の商店が閉店したときには、同協議会でマーケットを開店し、運営を行っているとのことでございます。このマーケットは、民間事業者の協力も得て、700種類を超える食品や日用品を販売するとともに、車を持たない高齢者の方には買い物の送迎を行うなど、工夫を凝らした運営を行っているとのことでございます。また、店内は住民の交流の場にもなっているとのことでございまして、地域の課題を解決するとともに、住民の交流の場を新たに提供するという付加価値ももたらしているとのことでございます。そのほかにも、温泉やキャンプ場などの施設の管理運営を市から指定管理者として請け負うなど幅広く活動し、その収益を地域住民に還元しているとのことでございますが、事業面だけを見ると、地域の活動というより、小さな会社のような印象を受けたと聞いております。

 以上でございます。

 

〔教育長 石井 博君登壇〕

 

◎教育長(石井博君)図書館についての御質問に、順次御答弁申し上げます。

 本年4月に施行された学校図書館法の一部を改正する法律の内容でございますが、学校には司書教諭のほか、学校図書館の運営の改善及び向上を図り、児童・生徒及び教員による学校図書館の利用の一層の促進に資するため、学校司書を置くように努めなければならないと改正されております。

 次に、司書教諭と学校司書の役割と資格要件についてでございますが、司書教諭は、司書教諭講習を修了していることがその資格とされ、学校図書館法で学校図書館の専門的な職務をつかさどる者と位置づけられており、12学級以上の学校は必ず置かなければならないとされております。一方、学校司書は、専ら学校図書館の職務に従事する職員のことを指し、図書の管理や貸し出し業務、教育活動の支援等を行います。学校司書の制度上の資格の定めはございませんが、採用時にはそれぞれの地方公共団体における実情に応じ、司書資格や司書教諭資格、教員免許状などの資格要件を定めて募集できるとされております。

 次に、学校図書館と市立図書館の交流についてでありますが、現在、市立図書館では、市内周辺部の7校の小学校に対し、広く図書館の図書を利用していただくために配本サービスを行っております。その内容は、年に4回程度、1回当たり1校につき100冊から300冊の児童書等の小学生向け図書を配本しております。小学校からのリクエストにできるだけ対応しておりますが、ある程度年数が経過した図書が中心となっております。

 また、改正学校図書館法が施行され、学校図書館のさらなる充実が求められる中、学校図書館とも一層連携を深めていく必要があると考えております。このため、現在、市立図書館指定管理者において、学校図書館相談窓口の開設や学校向け図書館利用冊子の発行、書誌データベースの学校への導入など、学校図書館の充実を支援する事業を計画いたしております。

 次に、学校図書館及び市立図書館の図書の廃棄についてでございますが、平成26年度の実績値では、全小学校で4,809冊、全中学校で7,226冊、市立図書館で5,078冊、合計1万7,113冊となっております。そのうち市立図書館分の1,398冊につきましては、管理用タグを外すなど所要の措置をした上で市民に無償で還元しておりますが、残りの1万5,715冊につきましては、資源ごみとしてリサイクルをしております。

 最後に、市立図書館の書籍の年間購入冊数と購入費用につきましては、平成26年度決算では3万3,570冊で5,519万91円となっております。その内訳といたしましては、一般書、郷土資料、児童書等が2万8,924冊で4,750万8,402円、雑誌が4,266冊で428万5,160円、オーディオ・ビジュアル資料が380冊で339万6,529円となっております。

 また、学校図書館の書籍の年間購入冊数と購入費用につきましては、平成26年度決算では、全小学校が9,667冊で1,340万6,903円、全中学校が8,870冊で1,303万562円となっております。

 以上でございます。

 

〔26番 岡南 均君登壇〕

 

◆26番(岡南均君)企業へのアプローチとして、商工会議所に入っていただき、それから地域自治協議会を設置しようとする方々と一緒に地域の企業へとの答弁ですが、地域には商工会議所に加入していない小企業や事業所もありますが、どうされますか。

 その設置しようとする方は、やはりコミュニティ協議会の方なのでしょうか。

 モデル地区の話ですが、選定されたモデル地区に、まず地域の課題を酌み上げ、その解決に向けた活動を行っていただくとの答弁でしたが、雲南市では平成16年から順次自治組織を立ち上げ、平成19年に全域で結成。その中の一つ、波多地区コミュニティ協議会では、平成20年から22年度にかけて全住民を対象としたヒアリングを実施。住民参加で地域づくり計画を作成、課題解決に向けた取り組みを進めている。つまり、単純に組織結成から取り組みを進めるまでに5年程度は時を重ねているように思うのですが、コミュニティ協議会で雲南市を視察に行かれたということは、既にコミュニティ協議会の方には地域自治協議会のお話をされていると理解してよろしいのでしょうか。

 次に、司書教諭と学校司書の相違はわかりましたが、現在、小・中学校に学校司書の方はいらっしゃるのでしょうか。また、学校司書に関して、これから採用等を考えているのでしょうか。そして考えているのであれば、どういう条件のもとで採用を考えているのか、お答えください。

 次に、1万5,715冊の廃棄本について、お尋ねいたします。

 資源ごみとしてのリサイクルという答弁ですので、まさしく本としての価値はなくなるということですが、恐らく古くなったり利用されなくなったりした本が対象になっていると思います。学校図書に関して、廃棄本に対する基準のようなものがあるのでしょうか、お聞かせください。

 また、市立図書館の廃棄本5,078冊には、一般書、資料、児童書等が含まれていると思いますが、そのうち1,398冊は、タグを外すなど所要の措置をした上で市民に無償で還元しているとの答弁でしたが、どのような方法で市民に無償で還元されているのでしょうか。残る3,680冊は最初から資源ごみになるのでしょうか。

 以上、お答えください。

 

〔市民環境部長兼理事 大西孝佳君登壇〕

 

◎市民環境部長兼理事(大西孝佳君)地域自治協議会に関する御再問に御答弁を申し上げます。

 議員御指摘のとおり、地域の企業や事業者の方々には、商工会議所に加入していない方も多数いらっしゃると思います。その方たちに対しましては、初問でも御答弁いたしましたが、まずは本市の新たな地域自治協働システムを構築し、同システムに賛同いただいた地域の方々に対し、地域にはどのような企業や事業所の方がいらっしゃるのか等の現状把握に努めていただくようにお願いし、その後、地域の方々と御一緒に制度の趣旨や目的を御説明し、加入をお願いするという方法が考えられます。

 次に、地域自治協議会を設立しようとする方はコミュニティ協議会の方になるのかという御質問でございますが、新たな地域自治協働システムの目的は、地域の課題を地域で解決することでございますので、これまで地域のコミュニティ活動の中心となっておりますコミュニティ協議会などの地縁組織の方々が中心となって立ち上げていただくことも、一つの方法であると考えております。

 次に、コミュニティ協議会の方に地域自治協議会のお話をしているのかという御質問でございますが、現在、本市の地域自治協働システムは検討段階でございますので、具体的にはコミュニティ協議会の方々に、現時点では御説明させていただいておりません。素案がまとまり次第、御説明させていただきたいと考えております。

 しかしながら、先ほども答弁いたしましたとおり、コミュニティ協議会の方々がことしの11月に、地域自治協議会の先進地である島根県雲南市に視察研修を行ったほか、過去においても平成23年11月に、同じく先進地であります兵庫県朝来市に視察研修を行っておられますので、新たな地域自治協働システムに対する認識は深まっていると考えております。

 以上でございます。

 

〔教育長 石井 博君登壇〕

 

◎教育長(石井博君)図書館についての御再問に、順次御答弁申し上げます。

 学校司書の配置につきましては、学校図書館法の趣旨は認識しているところでございますが、現在本市では、小・中学校への学校司書の配置はしておりません。しかしながら、学校図書館の運営上の実務などを補助する学校司書等の人材を配置することは、学校図書館活用の活性化のために有効な手だての一つであると考えております。そのため、人材の配置につきましては、学校図書館でのボランティアの活用も含めまして、その職務や司書教諭との連携、効率的な配置方法等、今後調査・研究してまいりたいと考えております。

 次に、学校図書の廃棄本に対する基準でございますが、小・中学校における学校図書館の蔵書に対する廃棄基準は、特に定めてはおりません。各学校におきまして、傷んだ本には修繕を施し、できる限り活用しておりますが、修繕し切れない本や年数がかなりたった本、記載されている内容が現状に合致しない本などを、登録シールなどを外して資源ごみとしてリサイクルしております。

 最後に、市立図書館の廃棄本を市民に無償で還元する方法についてでございますが、ある程度廃棄本の冊数がストックできれば、随時、図書館5階に対象となる本を陳列するスペースを設け、市民の方が自由に見て、好きなものを持ち帰っていただくようにしております。また、状態が悪いと判断した3,680冊につきましては、数カ月保管した後、資源ごみとしてリサイクルをしております。

 以上でございます。

 

〔26番 岡南 均君登壇〕

 

◆26番(岡南均君)地域自治協議会の設置に関して、私が調査・研究している限りにおいて一番のハードルは、地域の中で活動している人と地域外が活動の中心である人との連携です。うまくいけば、地域発信のソーシャルビジネスの可能性があります。その連携がうまくいかなければ、組織そのものが存在し得ません。アプローチの手法が大変重要となるわけです。

 徳島市の手法としては、恐らくコミュニティ協議会が入り口になるということでしょう。そこで問題となるのは、コミュニティ協議会がまとまらず、一部の方が企業、NPOの方と話をまとめてしまうこと。そうならないためには、行政の方の力量が問われます。

 コミュニティ連絡協議会の視察に、平成23年11月には兵庫県朝来市、ことしは島根県雲南市と、地域自治協議会先進地に行かれたことは高く評価します。高く評価しますが、二度の視察で地域自治協議会に対する認識が深まっているとの答弁ですが、私の感覚では深まっているとは思えません。なぜなら、説明していないものに対して認識が深まることはないからですし、視察に行かれた方は組織ではなく、その組織が行っているイベントを見るからです。それは仕方のないことですが、これからは地域自治協議会そのものの説明が求められますので、認識を新たに取り組まれるようお願いいたします。

 市立図書館の廃棄本について、市民に無償で還元されることはよいとしても、ストックができれば随時というのはどうでしょう。いろんな理由があり、そうされているとは思いますが、一定の広報が必要なのではないでしょうか。

 学校図書については、直接資源ごみということですので、年に数回まとめて、市立図書館、学校図書館の廃棄本市など開催されてはどうでしょうか。

 先日お邪魔しました豊中市では、体育館で廃棄本市的なことをやっているとお聞きしました。これは要望ではありません。意見です。

 今、静かなブームとして、マイクロライブラリー、町なか図書館、私設図書館という小さな図書館が広まっています。事例はわずかですが、いずれ地域で空き店舗、空き家を利用したマイクロライブラリーが、地域の人々の手で、地域の和みの空間として設置されるようになるかもしれません。そこへ市立図書館から配本サービスを行う。そう難しいことではないとは思いますが、そういうことも地域自治協議会の事業として考えるときも来るかと思います。

 最後に、今回、地域自治協議会と図書館の質問をいたしましたが、別々に捉えるのではなく、組織とその事業という観点からの御理解をお願いし、私の質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。

 

 

 

平成27年9月議会 質問・答弁

〔26番  岡南 均君登壇〕

◎26番(岡南 均君)おはようございます。交詢会を代表して、通告に従い質問いたします。

 まず、人事評価制度について。

 地方分権の一層の進展により、地方公共団体の役割が増大し、住民ニーズの高度化、多様化、そして厳しい財政状況や集中改革プランなどにより職員数は減少傾向、そういう状況下において、個々の職員に、困難な課題を解決する能力と高い業績を上げることが従来以上に求められていると思います。

 平成26年5月に地方公務員法の一部を改正する法律が公布され、平成28年4月から施行されることに伴い、従来の勤務評定制度にかわり、人事評価制度の導入が義務づけられることになりました。そこで、その人事評価制度の概要と、その導入に向けてこれまで取り組んでこられたことについてお答えください。

 

 次に、平成26年6月に総務省自治行政局公務員部から出された資料「地方公共団体における人事評価制度の導入等について」の中に、人材育成としてマネジメント能力の醸成とありますが、行政におけるマネジメント能力とはどういうことをいうのか、お答えください。

 

 地域自治組織について、質問いたします。

 昨年11月に、第一副市長をトップとした、関係部局長から成る新たな地域自治協働システム検討会が立ち上がりました。その下部組織として、地域自治協働システムの素案を作成することを目的とした、関係課長補佐から成るワーキンググループが設置されています。設置後1年近くなっていますが、そのワーキンググループではどういう内容の話し合いが行われたのか、御紹介ください。

 

 次に、平成29年度中に制定されるとなっている設置条例への流れをお答えください。

 

 次に、本年7月に、三重県伊賀市においてコミュニティ政策学会が開催されました。昨年2月に設立された、本市も参加している小規模多機能自治推進ネットワーク会議に関する報告もありましたが、本市職員もその学会に参加されたと聞いております。どのような報告を聞いてこられたのか、御紹介ください。

 

 答弁をいただき再問いたします。

 

〔総務部長  井上孝志君登壇〕

 

◎総務部長(井上孝志君)人事評価制度についての御質問に御答弁申し上げます。

 まず、人事評価制度の概要についてでございますが、人事評価制度は、職員の主体的な職務遂行や自己啓発を促し、職員の人材育成と組織の活性化を図ることや、能力及び実績に基づく人事管理を推進することを通して、分権時代の自治体職員を育成し、行政サービスの向上を図ることを目的としているものでございます。

 

 この人事評価制度は、職員がその職務を遂行するに当たり、発揮した能力を把握した上で行われる勤務成績の評価である能力評価と、職員がその職務を遂行するに当たり、挙げた業務を把握した上で行われる勤務成績の評価である業績評価の両面から評価を行い、評価項目につきましても、評価される職員側に開示することとなっているものでございます。また、人事評価制度は単なる勤務評定ではなく、組織の理念やビジョンを達成するため、組織の使命を全職員が共通理解した上で職務目標を設定し、創意工夫を凝らしてその達成に努めるとともに、みずからPDCAサイクルを回しながら考えて行動し、期ごとに改革・改善をしていくという経営管理システムの側面も持つものでございます。

 

 次に、人事評価制度導入に向けたこれまでの取り組み状況についてでございますが、人事評価制度を効果的に運用するためには、公平・公正に評価が行われることが最も重要であり、これが適正に実施できない場合には職員に混乱が生じ、モチベーションの低下等を招くことになると考えております。このため本市では、人事評価制度に対する理解を深めるとともに、適正かつ効果的に実施するための知識等を習得させることを目的に、評価者となる管理職を対象とした研修を平成23年度から実施してまいりました。また、現在行っている勤務評定におきましても、人事評価制度の導入を見据えて、管理職には業績評価の演習を取り入れて実施するなどの取り組みを行ってまいりました。

 なお、現在は、来年4月からの人事評価制度導入に向けて、制度の構築を図っているところでございます。

 

 最後に、行政におけるマネジメント能力についてでございますが、マネジメントは一般的には経営管理と訳され、民間企業においては、組織の発展のために利益追求と品質管理を行うことであるとされております。行政におけるマネジメント能力といたしましては、限られた経営資源を効果的に活用して、公共の福祉の充実を図るため、事業や組織を管理するとともに、事業を進める職員の能力や意欲の向上を図り、人材育成を行う能力であると考えております。

 本市では、これまでも職員研修等におきまして、管理職を中心にマネジメント能力を向上させるための研修を随時取り入れて実施してまいりましたが、今後も管理職に必要不可欠な能力と捉え、実施してまいりたいと考えております。

 こうした取り組みの継続的な実施に加えまして、来年4月から人事評価制度を導入し、適切に運用することにより、これまで以上に効果的に業務管理や人材育成を図ることができるものと考えております。

 

 以上でございます。

 

〔市民環境部長兼理事  大西孝佳君登壇〕

 

◎市民環境部長兼理事(大西孝佳君)地域自治組織についての御質問に、順次御答弁申し上げます。

 まず、新たな地域自治協働システム検討会ワーキンググループの検討内容でございますが、このワーキンググループは、本市における新たな地域自治協働システムの素案を作成するために、先進他都市の調査・研究や地域の現状把握、及び地域に新たなシステムを導入する場合の課題の抽出などを目的として、これまで5回開催しております。

 

 これまでの内容でございますが、各種地域団体と本市のかかわり、本市が把握している地域内の課題についての調査や、既に新たな地域自治協働システムを設置している他都市の事例調査や、本市に同様のシステムを導入した場合の課題などを検討してまいりました。そして、8月に開催いたしました第5回ワーキンググループでは、本市における新たな地域自治協働システムはどのような組織や規模が適切なのかなど、素案を作成するための具体的な項目の検討を始めたところでございます。今後につきましても、このような検討を重ね、その結果を検討会に報告し、素案が作成されるよう作業を進めているところでございます。

 

 次に、地域自治組織の設置条例の制定に向けたスケジュールでございますが、本市における新たな地域自治協働システムの素案がまとまりましたら、それをもとに地域、学校、企業、NPO等の代表者、学識経験者及び公募市民から成る市民会議を開催し、市民会議の委員の皆様の意見を踏まえて修正等を行い、本市の新たな地域自治協働システムを構築していきたいと考えております。そして、このシステム案について一定の結論が得られましたら、議会にも御報告し、モデル地区を選定して地域で実際に運用していただき、その検証結果を踏まえた上で条例案の検討を行いまして、平成29年度中をめどに地域自治組織の設置条例議案を御提案させていただきたいと考えております。

 

 次に、伊賀市で開催されましたコミュニティ政策学会の内容についてでございますが、まず、「持続発展可能な地域コミュニティの形成に向けて」とした全体会があり、地域自治協議会を設置している三重県伊賀市、名張市、松阪市の事例紹介がありました。いずれの市も、人口減少や税収減による厳しい財政状況の中で、従来型の地域運営を継続していくことは難しい状況や、地域においても住民の高齢化などにより地域コミュニティ力が減退してきている状況から、地域運営について地域住民が主体的に参画し、行政、NPO、地元企業等との協働を進める制度として、自治協議会制度の導入が不可欠になったとのことでございます。

 

 また、分科会が七つあり、その中で本市職員は、地域コミュニティのマネジメント及び地域自治組織の法人化という分科会に参加をいたしました。地域コミュニティのマネジメントでは、地域コミュニティ組織が限られた地域資源を有効に活用して地域課題に包括的、継続的に取り組んでいくためには、地域コミュニティ組織の運営を担う事務局機能が不可欠になっており、運営の仕組みづくりや活動資金の確保や拠点機能の重要性について事例報告がなされました。

 

 また、地域自治組織の法人化では、地域自治組織は現行では任意団体であるため、コミュニティビジネスを展開するに当たり、契約行為が私的契約になるほか、収益事業を幅広く展開した場合には、それらの収益事業ごとに納税義務が生じるなどの問題が出てまいりました。そこで、コミュニティビジネスを活発に行っている三重県伊賀市、名張市、兵庫県朝来市、島根県雲南市の4市が中心となって、自治体内分権を前提に地域住民による自治を行う法人で、条例等に基づき首長が認定することをもって地域代表性を獲得した法人、これを4市ではスーパーコミュニティ法人と称しておられますが、この法人には公益法人並みの税制にするよう、国に対して働きかけを行っているとのことでございます。

 

 以上でございます。

 

〔26番  岡南  均君登壇〕

 

◎26番(岡南 均君)人事評価制度は行政サービスの向上を図ることを目的としている、そして単なる勤務評定ではなく、経営管理システムの側面を持つ、そのための条件の一つとしてマネジメント能力を向上させるという内容の答弁と理解しました。

 

 そこで質問ですが、行政運営の第一義的な目的をお答えください。また、経営管理の側面から見た場合の行政運営の目標についての考えをお答えください。

 

 次に、学会での報告というのは先進事例紹介の要素が多分にあり、人口、産業、地理的条件などの地域性を加味すれば、後を追う者にとっては目指すべき方向性がある程度見えるものです。一方、地域性など余り関係のない、共通するものも多くあります。今回の職員報告にある、地域コミュニティ組織の運営を担う事務局機能が不可欠という点はそれでしょう。その事務局には、古くなった公共施設の有効利用や退職された職員の採用等が考えられると思います。そしてその自治組織は、当然のことながら、現在行政が行っている公共サービスの一翼を担うことは十分可能です。

 

 そこで、既に先行している自治組織はどういうサービスを請け負っているのか、本市の自治組織の先を見据えて他都市の事例を御紹介ください。

 

〔総務部長  井上孝志君登壇〕

 

◎総務部長(井上孝志君)行政運営の第一義的な目的、及び経営管理の側面から見た場合の行政運営の目標についての御質問に御答弁申し上げます。

 まず、行政運営の第一義的な目的でございますが、地方自治法第2条第14項には、「地方公共団体は、その事務を処理するに当つては、住民の福祉の増進に努めるとともに、最少の経費で最大の効果を挙げるようにしなければならない」と規定されているところから、行政運営の第一義的な目的につきましては住民の福祉の増進であると考えております。

 

 次に、経営管理の側面から見た場合の行政運営の目標についてでございますが、住民の福祉の増進という目的を達成するためには、最少の経費で最大の効果とありますように、公務能率を向上させる必要があります。公務能率の向上とは、具体的には職員個人個人の労働の効率性の向上を図るだけでなく、市民のために何をスクラップし、何をビルドすべきかという行政施策の効果性の向上を図ることであり、これが経営管理の側面から見た場合の行政運営の目標となると考えております。

 以上でございます。

 

〔市民環境部長兼理事  大西孝佳君登壇〕

 

◎市民環境部長兼理事(大西孝佳君)地域自治組織に関する御再問に御答弁申し上げます。

 他都市の地域自治組織が担っている公共サービスの事例でございますが、兵庫県朝来市では、自動車が運転できない高齢者等の移動手段として自主運行バスを運行しているほか、農産物の地産地消を目的として、地元の野菜や米を使った料理を提供する農家レストランなども営んでおります。島根県雲南市では、安心生活見守り事業として、水道検針業務を水道局から受託し、検針を兼ねて全世帯を定期的に訪問し、声かけを行うことで高齢者の方々の見守りを行っているほか、産直市を開催し、地域の方々の憩いの場としても活用しております。また、神戸市西区では、高齢者等への配食サービスを実施していたところ、地域での認知度の高まりから、地域内で私立の認定こども園が設立されるに当たり、給食サービスを受託するようになっております。

 

 このように、先行している地域自治組織では、無償のボランティアではなく、コミュニティビジネスとして地域の課題を解決している状況が見受けられます。

 以上でございます。

 

〔26番  岡南  均君登壇〕

 

◎26番(岡南 均君)黒田議員が再問で述べられた御意見と微妙に重なる点があるように思いますが、気にせず意見を述べます。

 答弁に、住民の福祉の増進のためには公務能率を向上させる必要があり、具体的には職員個人個人の労働の効率性の向上を図るとありました。あらゆる組織にとって効率性は必要ですが、行政には効率性が求められる競争は原則ありません。同じく効率性を求められるコスト管理に関して、行政は原則、外部から強制されることもありません。そこが市場で競争する民間企業とは異なる点です。

 

 それと、行政と企業の基本的な違いは支払いの受け方にあります。民間企業は顧客を満足させることによって支払いを受け、顧客の満足が成果と業績を保障しますが、行政は、みずからの活動とは関係のない税金などで割り当てられる予算によって運営されます。成果や業績に対して支払いを受けるのではありません。ですから、そういう予算を獲得することが一義的となり、行政が行うサービスの受け手は市民であるので、全ての行政サービスとは言いませんが、一定の数の行政サービスにおいて、住民の福祉の増進は第一義的な目的ではなくなるということになります。その上、そのような予算に依存することは、優先順位をつけ、活動に集中する妨げとなります。優先順位の高い目標に資源を集中することなしに、成果を上げることはできません。

 

 そして、答弁には、市民のために何をスクラップし、何をビルドすべきかという行政施策の効果性の向上を図ることが行政運営の目標とありましたが、そのような予算に依存することは、間違ったもの、古くなったもの、陳腐化したものの廃棄を難しくします。その結果、行政は非生産的な仕事にかかわりを持つものを大勢抱えることになります。

 

 次に、行政におけるマネジメントですが、もちろん民間企業のそれとは大きく異なると思います。私は経営者ではありませんから参考文献等で調べた結果ですが、どのようなマネジメントシステムにあっても、最初のステップは組織目標の設定です。行政の目標設定は、企業のそれと比べて難しい理由があります。一つは、行政組織は相競合する目標を内部に多数抱えていること、一つは、市民からのプレッシャーの中で運営されていること、そして行政の管理職は複数の権限構造のもとで働いていることなどです。そして、ほかにも行政におけるマネジメントには民間企業にはない固有の障害があります。例えば、ミッションや活動内容の選択といった対外的行動などに関してより多くの法的制約を受けていますし、対内的には採用、解雇、昇進などにおいても非常に多くの制約を受けています。

 

 以上のような理由により、ここ数年、行政サービスは行政だけが行うものではないという結論に至っています。その受け手として、民間企業やNPO、そして最近では、答弁にもありました地域自治組織がその役割の一翼を担い始めています。

 本市において、地域自治組織に関しては検討段階であり、数年後に設置条例を含めた枠組みができ上がっていると思いますが、その枠組みが地域の方にとって納得のいくものであれば、そこから先は、多くの課題がありますが、地域主体で運営されます。枠組みを形成するに当たって、職員の皆様が学会やセミナー、視察などで調査・研究されたことが、地域にとって有効に反映されるよう要望いたします。初問でお聞きした平成29年度をめどに制定される設置条例への流れに対する答弁は、納得いくものではありませんので次回に改めて質問いたしますが、その質問、サービスで一部お教えいたします。

 

 設置条例が平成29年度に制定という条件のもとにおいてですが、検討会の素案ができ上がれば市民会議にかけるということですが、何回開かれるのでしょうか。モデル地区を選定して地域で実際に運用とありますが、何を運用するのでしょうか。運用される地域によっては、企業、NPOなどがあると思いますが、どなたが説明に行くのですか。とても一度や二度で理解していただけるとは思えません。

 

  そもそも、地域に新しい自治組織を設置するとどういう観点から説明するのですか。地域の人口推移から話されるとよいと思いますが、そのとき、女性の後期高齢者の状況からお話ししたらよいというアプローチを考えていますか。それと設置条例のことを調べていますか。一番気になる点ですが、条例制定後にモデル地区を選定ではありませんか。素案が決まり、市民会議で修正し、モデル地区を選定し、地域が運用し、その運用を検証して、その結果を踏まえた上で条例案の検討を行う。平成29年度に設置条例は間に合いますか。以上が12月議会の予定の質問の一部です。

 

 最後に、各部局において重要懸案事項を再構築されていますが、重要度がそう高くない事業においても、そのサービスが必要なのかそうでないのか、必要であれば行政が継続して行うのがよいのか、地域自治組織はまだ設置されておりませんが、他の組織に任せたほうがよいのか、よくよく検討されることと、答弁にもありました、行政運営の第一義的な目標は住民の福祉の増進と思っていらっしゃるのであれば、何をどのように考えていかなければならないのかも重ねて検討されることをお願いいたしまして、私の質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。

 

 

平成27年3月議会 質問・答弁

 

◎副議長(小林和夫君)小休前に引き続き会議を開きます。

  小休前の議事を継続いたします。次は、22番岡南 均君。

〔22番  岡南 均君登壇〕

 

◎22番(岡南 均君)自由民主党徳島市議団を代表して、通告に従い、質問いたします。

 この4年間に、地域経営に関して六度質問いたしました。今回は代表質問ということで、区切りができたと思っております。過去の印象的な答弁を紹介しつつ進めたいと思います。

 まずは、3月1日徳島新聞の1面の一部を御紹介いたします。

 

 徳島県内24市町村長のうち、人口減少によってみずからの自治体が将来消滅するかもしれないとの危機感を抱いているのは、21市町村長に上ることがアンケートでわかった。減少を食いとめるために国に見直しや充実を求める制度では、半数超が新型交付金や地方財政を挙げていて、安定した財源がなければ十分な対策が継続できないと考えていることも浮き彫りになった。今後、自治体が強化する施策は、雇用の確保、移住の推進・支援、子育て環境整備と続きます。

 

 同日の日本経済新聞の「地方創生 誰が担うか」という特集の中に、国主導から地方主導へと言われている地方創生の最大の特徴は、自治体の創意工夫に日本の未来を託したことだというような記事がありましたが、私の地域経営に関する質問は、国を徳島市に、地方をおおむね小学校区に一つの地域自治協議会に置きかえたものにすぎません。

 

 さて、私の一連の質問は、アメリカの都市論者ジェイン・ジェイコブズの次の言葉から始まりました。「コミュニティは、定住者と一時的な居住者とを融合させることで社会的に安定する。そして長期間その場所にとどまる人々が継続性を提供する一方で、新参者はクリエイティブな融合を生み出す多様性と相互作用を提供する」。何十年も前の言葉であると思いますが、今も全く色あせることのない内容と思います。

 

 さて、過去の御答弁ですが、2011年9月、地域自治協議会の概要、特徴をお聞きしました。協議会の影も形もないときです。市民環境部長の答弁は、「地域自治協議会の概要ですが、近年、都市化やそれに伴う核家族化の進展、さらには住民のライフスタイルの変化などにより、地域コミュニティーが希薄化する一方で、災害発生時の対応など、地域が抱えている課題や住民ニーズは複雑かつ多様化してまいりました。こうした地域の課題を迅速かつ効果的に対応するためには、行政だけが担うには限界があり、地域全体で意見を出し合い、各種団体が連携・協力して活動していくほうが、より住民の要望に的確に応えることが可能であるとの考えのもと、それを実現させるための組織として、現在、各地で設立が進められているのが地域自治協議会で、この協議会は、地域の課題は地域で解決する、あるいは自分たちの地域は自分たちでつくるといった理念のもと、地域住民が主体となって、地域の特性を生かしたまちづくりを推進するための組織です。協議会の設立に当たっては、行政が一定のルールや仕組みを地域に示す必要があるが、その構成団体や役員、協議会の運営などについては、地域住民の自主性や主体性が最大限尊重されるものと理解している。今後においては、先進各都市の研究を行い、本市のコミュニティーの振興と市民との協働事業の参考にしたいと考えている」。この地域自治協議会に関する認識の御答弁は、その後、何度かお聞きしておりますが、4年後の今現在、担当の方がかわられましたが、全くぶれることなく、終始一貫されています。

 

 2011年の12月には、「第2期行財政健全化計画において、自分たちの地域を自分たちの手でよりよく治めるという真の地域自治を実施していくためには、地域の構成員である市民、地域コミュニティー、NPO、企業等といったそれぞれの主体と行政が、価値観の違いを踏まえながらも合意形成を図りつつ、公共の領域における役割と責任を担い合い、お互いの特性や能力を最大限に発揮しながら、地域の課題解決とビジョンの実現に向けて実践していくことが何よりも重要であるという観点から、健全化の方策の一つとして「自治・協働の市政運営」を掲げている」との答弁がありました。

 同じく12月に、学校と地域の提携施策、学校教育の補完的立場での地域に何が必要なのかとの質問の答弁として、「学校教育の補完として、地域の実態に応じ、地域独自の特色を生かした学習の機会や場所が提供されることは、児童・生徒にとって学校教育では得られない貴重な体験、学習の場になるものと考えている。中でも、それぞれの地域ならではの歴史や伝統文化の伝承は、地域に根差した人材育成という観点からも大変有意義なものであると考えている。さらに児童のみならず、それぞれの世代のニーズに応じた学習の機会が持てることは、地域の活性化を初め、地域のつながりを深める意味においても大いに期待できるものと考えている。しかし、そのためには地域の人々が主体となったシステムの構築が重要であり、学校にとっても新たな人的・物的環境整備やルールづくりが必要になるものと思われる。教育委員会としては、今後、地域の学校としての存在や役割を考慮しながら、学校施設の整備や人的環境の整備及びシステムづくりについて研究したいと考えている」。この答弁は秀逸です。

 

 その後、平成24年9月にはコミュニティ活性化検討委員会が設置され、報告書も提出。昨年出された行財政力強化プラン2014の中にも、地域自治協議会という言葉も記載され、絆づくり支援事業もスタートしています。

 

 そこで質問ですが、昨年、行政内部において新たな地域自治協働システム検討会を立ち上げたとお聞きしましたが、どのような方が委員で、その目的や、その検討会は地域自治協議会などをどのように認識しているのか、また、そういった地域自治協議会の特徴である地域担当職員制度についての説明、今後のスケジュールをお答えください。

 

 次に、2月4日徳島新聞に次のような記事が掲載されました。

 住民組織で人口減対策、徳島市など110自治体、連絡会議17日設立。小学校区程度を単位に住民が自主組織をつくり、人口減少や高齢化に対応した地域づくりに取り組む自治モデルを全国に広げようと、100を超える自治体が17日、都内で連絡会議の設立総会を開く。情報交換や国への政策提言が目的で、今後、地域ブロックごとに分かれて会合を開く。組織づくりを推進している三重県の伊賀市と名張市、兵庫県の朝来市、島根県雲南市が他の自治体に広く参加を呼びかけた。徳島県からは徳島市が参加。これから取り組むところを含め、3日現在で約110自治体が参加を予定している。モデルは小規模多機能自治と呼ばれ、福祉や防犯、特産品開発など地域の課題を住民が自分たちで解決するのが特徴。自治会や各種団体が別々に活動する従来のやり方よりも、地縁を重視することで多様な機能が発揮できるとされている。

 

 そこで質問ですが、その組織の正式名称、目指すもの、設立された2月17日以降の動向について御紹介ください。

 

 次に、再問で、地域自治組織の財源確保について、その一部が地域自治協議会の財源となっているふるさと納税制度についてお聞きしますが、まず、ふるさと納税制度そのものについて御説明をお願いいたします。

 以上、御答弁をいただき、再問いたします。

 

〔市民環境部長兼理事  大西孝佳君登壇〕

◎市民環境部長兼理事(大西孝佳君)地域経営に関する御質問に順次御答弁を申し上げます。

 まず、本市におきまして設置をいたしました新たな地域自治協働システム検討会についてでございますが、本市の地域コミュニティーの現状を見ますと、価値観の多様化、超高齢化などにより、連帯感の希薄化、相互扶助の機能の低下などが見られ、さまざまな課題が山積する中、行政に頼らず、地域の課題は地域みずからが解決するという新しい地域自治、いわゆる新しい公共や協働が注目をされ始めております。そこで、昨年11月に、副市長及び全部局長で組織をいたします新たな地域自治協働システム検討会を立ち上げたところでございます。

 

 当検討会の目的は、地域自治協議会を含めた新たな地域自治協働システムの導入に向けて、一括交付金などの課題の抽出や地域の課題・特性等の把握、市民の方の意識調査などを実施するとともに、本市独自の地域自治システムのあり方について全庁的な協議を進めることとしております。

 

 次に、当検討会の地域自治協議会に対する認識でございますが、地域自治協議会とは、地域の課題は地域で解決する、あるいは自分たちの地域は自分たちでつくるといった理念のもと、地域住民が主体となって、地域の特性を生かしたまちづくりを推進するための組織であると認識をしております。

 

 また、地域自治協議会に期待されることは、地域内の各種団体、グループ及び企業等が連携することで、地域内の細かな課題に対応できるほか、行政だけでは解決できなかった地域課題が、住民と行政の協働による取り組みによって解決することなどが挙げられます。このため、より住民の要望に応えることが可能であるとの考えから、既に導入している自治体もございます。地域自治協議会が設立されている自治体は、兵庫県朝来市、三重県伊賀市、三重県名張市、高松市、島根県雲南市等でございます。

 

 さらに、地域自治協議会の一般的な特徴といたしましては、主な4点を挙げますと、1点目に、地域自治協議会設置の法的根拠として、設置条例等により担保されていること、2点目に、構成する住民組織は小学校区程度を範囲として、町内会など旧来の団体に加えて、地域内の企業、グループ及びNPOなどが参加することが重要であること、3点目に、地域住民が主体となって将来のまちづくり計画を策定すること、4点目に、地域担当職員として市職員を地域へ派遣することなどがございます。

 

 お尋ねのこの地域担当職員の具体的な内容についてでございますが、地域自治を効果的に進めていくためには、行政は各部局が情報を共有し、連携して地域の課題に総合的に対応するための体制を整えることが重要で、地域と行政をつなぐ窓口として、支援や庁内の連絡調整を行う地域担当職員を配置している例が見られます。特にその重要な役割として、顔の見える関係づくり、情報の提供、助言、相談、事務のサポートなどがあることから、経験豊かな職員が有効であると思われます。また本市では、地域コミュニティ協議会等において、元市職員が役員や事務員として、行政経験を生かしながら地元住民とともに地域活性化を担っているという例が見られます。

 

 なお、本市が設置をいたしました検討会には下部組織として、企業局を除く全部局から選抜された職員で組織をいたしますワーキンググループも立ち上げておりまして、現在、全庁において、地域団体等への財政支援及び地域団体と行政との役割を把握するための現況調査に取り組んでいるところでございます。

 今後の予定でございますが、平成27年度中に検討結果を取りまとめ、その検討結果を踏まえ、条例制定に向けて、平成28年度に市民会議を開催するスケジュールを考えております。

 

 次に、マスコミ報道にありました関係自治体による連絡会議の正式な名称、目指すもの及び設立以降の動向につきまして御答弁申し上げます。

 当連絡会議の正式名称は、小規模多機能自治推進ネットワーク会議でございまして、全国140自治体の参画により、本年2月17日に設立されたもので、小学校区程度を単位とした住民組織のモデル、小規模多機能自治を推進するために必要な諸問題を解決していくことを目的としております。また、目的達成のために、推進活動、情報交流活動、調査・研究及び実践を通じた施策提言などを行うものでございます。

 

 現在、本市におきましても、新しい地域自治協働システム導入に向けた検討を行っているところでございますので、情報交流や調査・研究の場として有効であると考え、加入したものでございます。本県では、ほかに鳴門市が加入したと聞いております。

 設立以降の動向でございますが、今後はグループ会議やメーリングリストでの情報共有、課題に対する対策の協議、施策提言などを行っていくということでございます。その一つとして、本年2月20日、松山市におきまして四国ブロック円卓会議が開催され、本市担当職員も参加をいたしました。この円卓会議では、1回目ということもありまして、各市における状況や課題を話し合い、今後もこのような機会を通じて情報共有に努めていくことを確認したということでございます。

 以上でございます。

 

〔企画政策局長  富永和弘君登壇〕

◎企画政策局長(富永和弘君)ふるさと納税制度についての御質問に御答弁申し上げます。

 本制度は、生まれ故郷やゆかりのある町など応援したい自治体に対して、納税者の主体的な貢献を可能とする税制上の仕組みとして、平成20年4月の地方税法等の一部を改正する法律の公布・施行により創設されたものでございます。

 

 具体的には、ふるさとなどを応援したい、地域づくりに貢献したいと思う都道府県や市町村へ寄附を行った場合、所得に応じた限度内で個人住民税や所得税から一定額が控除されるため、結果として、寄附を行った自治体に税金の一部を納めることと同様の効果が生まれることになります。

 

 各自治体においては、ふるさと納税の募集に際し、例えば町並みの保全や地域のために働く人材の育成など、寄附金の使途を示して寄附者が選択できるような仕組みを用意するなどの工夫が見られます。

 本市におきましても、寄附金の使い道として現在、まちづくりの重要な目標として掲げている都市機能の整備や産業の振興に活用する「にぎわいの都市づくり」、生活環境の整備や防災対策の充実に活用する「しあわせの生活づくり」、子育て支援や福祉の充実に活用する「ぬくもりの社会づくり」、教育環境の充実に活用する「かがやきの人づくり」、そして市政全般にわたり活用する「市長にお任せ!」の五つのメニューを設定し、ふるさと納税の申し込み時に御指定いただくとともに、実績として主要な事業への活用状況を寄附者へ報告するなど、寄附をされる方それぞれの思いを具体的に生かすことができるよう努めているところでございます。

 

 なお、平成27年度税制改正法案におきまして、ふるさと納税等による寄附金税額控除の引き上げや、給与所得者等が確定申告をしなくても税額控除が受けられる、ふるさと納税ワンストップ特例制度を創設することなどが盛り込まれており、ふるさと納税により多くの人が関心を持つ契機となることが期待されているところでございます。

 以上でございます。

 

〔22番  岡南  均君登壇〕

◎22番(岡南 均君)地域自治協議会の一般的な特徴として、主な4点を挙げていただきました。一番問題なのは、2点目に挙げられました構成する住民組織です。小学校区程度を範囲として、これはさほどの問題ではありません。問題は、町内会など旧来の団体、つまり地縁組織の皆様に加えて、地域内の企業、グループ、NPOなどが参加することが重要という点です。

 

 一般的に、旧来の団体とは地域コミュニティ協議会の皆様のことで、コミュニティ協議会には、これも一般的ですが、地域の企業の方は入っておられません。その企業の方にどなたが地域自治協議会のお話をされるのかという点は、思いのほか高いハードルのように思われます。少し先の話となりますのでこれ以上はお聞きしませんが、検討課題です。

 

 そこで質問ですが、地域自治協議会の財源確保の一つとしての一括交付金の御説明と、その一部が地域自治協議会の財源となっているふるさと納税について、その事例の紹介をお願いいたします。ほかに地域自治協議会の財源となっている制度や仕組みがあれば、事例を御紹介ください。

 

 次に、小規模多機能自治推進ネットワーク会議は、新聞記事にありましたが、朝来市、名張市、伊賀市、雲南市が中心となり、他の自治体に広く参加を求めたものです。この4市は、いずれも小学校区に地域自治組織を創設して数年経過しており、先進事例として他都市からの視察も多いと聞いております。

 

 そこで、この場での質問としては適当ではないかと思いますが、なぜこの4市は地域自治組織から小規模多機能自治組織へと、その一般的な呼び方を変更したと思われますか。徳島市がネットワーク会議に参加されたということですので、その経緯を理解しておいたほうがよいと思い、あえて質問いたします。御理解されている範囲の認識で結構ですので、お答えください。

 

 次に、地域自治組織の特徴的なものの一つである地域担当職員について、答弁にありましたように、経験豊かな職員の配置が、地域自治組織にとっては有効であると私も考えます。他都市の調査で、地域自治協議会に配置された若い職員の方が、地域と行政との連絡調整役というよりも、雑用が主な仕事だったという声もお聞きしました。

 

 そこで、地域自治組織への経験豊かな再任用職員の活用や、退職された職員の方の直接雇用などが考えられると思いますが、御見解をお答えください。

 

 次に、御答弁に、ワーキンググループが地域団体と行政との役割を把握するための現況調査に取り組んでいるとありましたが、それは地域とのかかわりを持つ事業を行政が主体となって実施するもの、地域と行政が連携・協働して実施するもの、地域が主体となって実施するものの仕分け作業と思われます。それぞれにどういう事業が考えられるのかと質問したいところですが、今回は他都市の地域自治組織の調査の中で、元気な高齢者の生涯学習事業として岡山市教育委員会でお聞きしたシニアスクールについて、大変興味深い内容でしたので、その現状と、こうした事業を地域自治組織が中学校で空き教室を利用して実施するとき、どのような手続が必要なのか、またどのような課題があるのか、お答えください。

 

〔市民環境部長兼理事  大西孝佳君登壇〕

◎市民環境部長兼理事(大西孝佳君)地域自治協議会に関する御再問に御答弁を申し上げます。

 まず、地域自治協議会の財源確保の一つとしての一括交付金についてでございますが、この名称及び内容につきましては自治体によりさまざまではございますが、一般的に行政から地域自治組織への財政支援として支出される交付金のことで、その多くが従来支出していた各種補助金等を統廃合したものであり、使途が限定されず、地域の判断で、地域の実情や特色に合った使い方ができるというメリットがあるようでございます。一方で、公金の支出を伴うことから、その組織が公共的団体であることを担保する必要があり、条例により一定の要件を定めている場合が多いようでございます。

 

 次に、ふるさと納税の一部が地域自治協議会の財源になっている事例といたしましては、三重県松阪市におけるふるさと「市民力」サポート制度がございます。これは寄附をされる方に、生まれ育ったふるさとや思い入れのある地域など支援したい地域を希望していただくことにより、希望のあった地域の住民協議会がその寄附金の活用方法を決定できるという制度でございます。具体的には、43地区において設立されている住民協議会に対し、一括交付金が交付されておりますが、これに寄附金の相当額を加算することで、地域住民によるまちづくりを支援するものでございます。平成24年度の実績といたしまして、松阪市へのふるさと納税全体で28件217万6,000円の寄附があり、そのうち、ふるさと「市民力」サポート制度の活用を希望されたのは23件の161万7,000円と聞いております。

 

 次に、その他地域自治協議会の財源となるような制度や仕組みの例でございますが、地域団体から提案される事業への補助金交付や行政からの事業委託などがございます。提案型補助金交付の例といたしましては、本市において平成26年度より、地域団体が地域の課題解決等に関する事業を提案し、審査の結果選定された事業に対し補助金を交付する、地域の絆づくり支援事業を開始しております。また、高松市におきましても、同様に地域提案型の事業に助成するゆめづくり推進事業を実施しております。

 

 また、行政からの事業委託の例としましては、島根県雲南市では地域自治組織が水道検針業務を水道局から受託し、検針を兼ねて全世帯を定期的に訪問し、声かけを行うことにより、地域の安全・安心を強化するとともに、地域自治組織の収入源ともなっているという活動事例がございます。

 

 最後に、なぜ地域自治において先進市である朝来市など4市が、地域自治組織から小規模多機能自治と、その一般的な呼び方を変更したのかという御質問でございますが、お答えになるかどうかわかりませんが、理由の一つとしてはその組織の事業性にあると思われます。地域課題解決の重要な手法としてコミュニティビジネスが提唱されており、自治組織の中に高い事業性を持つ活動を行っているものがあり、その必要性から、その部分について法人を設立して担わせるというケースがございます。

 

 地域自治組織がいわば戦略本部として統轄しながら、地域内で幾つかの事業が行われ、そのうちの幾つかが法人であるといった場合には、むしろ地域自治組織そのものを、地域代表的性格を持ったまま事業法人とする仕組みがあると便利と思われます。そのため、既に4市はそこを目指しているのではないか、そして名称変更は、そこに向かう次のステップのためのものではないかと、そのように考えられます。

 以上でございます。

 

〔総務部長  井上孝志君登壇〕

◎総務部長(井上孝志君)地域自治組織への再任用職員の活用、及び退職した職員の直接雇用についての御質問に御答弁申し上げます。

 

 現在、本市を定年退職等した職員につきましては、意欲と能力のある人材を再任用職員として幅広い職域で最大限活用するとともに、職員が在職中に培ってきた多様な専門的な知識・経験等について、公務内で活用できる環境を整備することにより、市民サービスの向上に努めているところでございます。このことからも、議員御指摘の地域担当職員への再任用職員等の活用は有効であると考えられます。

 

 また、地域コミュニティ協議会と同様に、地域自治協議会においても、組織の運営、行政との連絡調整などのため、本市を退職した職員が直接雇用されることも想定されます。このことは、退職後の職員にとりましても、多様な知識・経験等を地域活性化に生かせるということから有意義であるとともに、地域住民として地域発展に貢献できるものと考えております。

 以上でございます。

 

〔教育長  石井  博君登壇〕

◎教育長(石井 博君)シニアスクールについての御質問に御答弁申し上げます。

 

 まず、岡山市におけるシニアスクールの取り組みの現状についてでございますが、現在、岡山市では中学校1校、小学校2校の計3校でシニアスクールを実施しております。1日に5時間の授業を週1日から3日行っており、内容は国語、社会、理科、英語などの9教科に加え、教育、時事問題等の特別講義なども実施しております。また、シニアスクール3校合同の入学式及び卒業式を開催したり、遠足、運動会、文化祭等の学校行事にも参加して、児童・生徒と相互に交流したりするなど、生涯学習事業としての側面に加え、学校運営にも大きな支援と貢献を行っているとのことでございます。

 

 なお、シニアスクールの運営主体はNPO法人で、受講料や寄附金等の運営費の資金確保、学習計画の作成、講師の確保などを行っております。

 

 次に、本市において、地域自治組織などがシニアスクール事業を学校の空き教室等で実施する場合の手続と課題についてでございますが、まず、手続といたしましては、学校施設を学校教育以外の事業で使用することとなることから、行政財産の目的外使用許可申請が必要となります。また、申請には、その使用目的が審査基準で定められた範囲にあることが条件となります。

 

 次に、課題といたしましては、施設使用料が原則発生することや、使用教室の修繕や改修が必要となった場合の費用負担をどうするのか、事業を実施する上での管理責任はどうなるのかなどが考えられます。こうした条件を満たし、諸課題を解消することにより、シニアスクール事業を学校の空き教室等を利用して実施することは可能と考えられます。

 以上でございます。

 

〔22番  岡南  均君登壇〕

◎22番(岡南 均君)開会日の市長説明の中に印象的な文章がありました。

 

 「今後、地方の自立を目指す取り組みが活発化し、それぞれの地域が切磋琢磨していく中、本市がその存在感を大いに発揮できるよう、全庁を挙げて、元気と夢にあふれるまちづくりに、渾身の力で取り組んでまいりたいと考えております。その第一歩として、人口減少を自身の未来への課題と受けとめ、柔軟で幅広い新たな視点から方策を企画立案できるよう、若い世代の職員によるプロジェクトチームを本年1月末に設置いたしました。これまでにない斬新かつ一歩踏み込んだ力強い施策の検討を進め、それらを反映した徳島市版の総合戦略を平成27年度中に策定し、本市の今後の人口減少に歯どめをかけていくとともに、国の総合戦略に基本的な考え方として示されているような、「しごと」が「ひと」を呼び、さらに「ひと」が「しごと」を呼び込む好循環を、本市に確実に生み出してまいりたいと考えております」。

 

 そこで私も、若い職員より一歩先んじて、今の状況では要望・提案とは言いにくいので、地域経営について、今回の質問と答弁を踏まえ、その先を意見として述べたいと思います。細か過ぎるところがありますが、その点はお許しください。

 

 まずは、ふるさと納税制度について。

 ふるさと納税の一部が地域自治協議会の財源になっている松阪市の事例を紹介していただきました。この制度は、再問でお聞きしましたように、地域と行政が連携・協働して実施するものに含まれると思います。徳島市はふるさと納税の寄附金の使い道として五つのメニューを設定しており、申し込み時に指定をいただくとともに、実績として主要な事業への活用状況を報告し、寄附をされる方それぞれの思いを具体的に生かすことができるように定めているということです。

 では、例えば6番目のメニューに「思いやりのまちづくり」とかで、各地区、まだ形も何もありませんが、各地区の地域自治協議会に寄附金が使われるような仕組みづくりは、松阪市の事例にもあるように可能と思われます。

 

 ここからが細か過ぎるところですが、少しだけ具体的に述べますと、例えばですが、何十年か過去にA地区で生まれ育ち、今は都会で住まわれている方が、何かの拍子にふるさとを思い、ふるさとに寄附をしようと思ったとします。徳島市のホームページを見ると、6番目に、6番目は「市長にお任せ!」になると思いますので5番目に、「思いやりのまちづくり」がある。そこをクリックすると、A地区の地域自治協議会へ寄附することができるとわかり、数万円寄附しました。しばらくして、その方のところにA地区地域自治協議会からお礼の品物ではなく、メールがありました。添付資料に、その方が卒業されたであろうB中学校の写真がありました。一言添えられています。「B中学校では空き教室を利用してシニアスクールが開かれています。皆さんとても楽しそうです。同級生の方、いらっしゃいませんか」とか。それからその方とA地区地域自治協議会の間でメールのやりとりがあったとして、その方が久しぶりに徳島へ帰ってみようかなと思い、メールします。それに対して、A地区協議会が「近くのホテルを予約しましょうか」とメールします。その方が帰省されたら、地域の店で食事を。そのホテルもそのお店も地域自治協議会のメンバーです。そんな関係を考えられませんか。メールのやりとりで、空き地、空き家、空きマンション等の情報までいくと、好循環、見えてきませんか。知らず知らずのうちにソーシャルキャピタル、社会関係資本ですね、が醸成されています。何かの拍子にふるさとを思いと先ほど言いましたが、何かの拍子をつくるのがマーケティング、つまり経営型行政経営から企画立案される戦略です。

 

 ふるさと納税制度について、最近はやりの返戻品や特産品の量や価格で寄附を求める手法について、総務省から自治体に対し、特産品等の送付について良識を持った対応と示されているように、現状の制度の運用方法について否定はしませんが、賛成しかねるような点がないとは言えません。ふるさとを応援したい、地域づくりに貢献したいと思っている寄附者の方をサポートする仕事と、一概には言えませんが、物品購入に関心がある寄附者の方をサポートする仕事。担当の方はこれから先、よく考えて実行してください。

 

 ふるさと納税制度が地域自治組織の財源確保の一つということで意見を述べましたが、もう一つ、地域自治組織の財源確保の方法があります。そんなに新しい概念ではありません。それはファンドレイジングです。意味は、NPOなどが事業に必要な資金を社会から集める手段のことを指しています。今、NPOなど公益的活動をする組織にとって、ファンドレイジングが喫緊の課題となっています。では、なぜこのファンドレイジングのことをこの場でお話しするのか。それには理由があります。

 

 2月14日、2月15日と、東京でファンドレイジング2015というセミナーがありました。1日5時間ほどで2日間、参加費2万5,000円。もちろん政務活動費を利用して行ってまいりました。決して安くないセミナーでしたが、参加者は1,200人。参加者名簿を見ると、NPO関係者が最も多く、あとは各種の社会福祉協議会、大学、公益財団法人、企業等にまじり、千葉県庁、長野県佐久市役所、静岡県掛川市役所、愛知県稲沢市役所、千葉県柏市役所、滋賀県高島市役所、京都府府民力推進課そして島根県雲南市のお名前がありました。

 

 平成26年6月2日、内閣府市民活動促進担当が「寄附文化の醸成に向けて」という資料を出しています。その中から、活力あふれる共助社会づくりの重要性について。「人口急減・超高齢化社会という未来が間近に近づきつつある我が国において、人々が豊かさや幸せを感じられる経済社会を築いていくためには、全ての人々がそれぞれの立場でそれぞれの能力を生かすとともに、主体的に支え合う共助の精神によって、活力あふれる共助社会づくりを進めていくことが重要。そのためには、共助社会を担う活動への参加の拡大と、そのような活動を支える寄附の充実が必要」とあります。そして寄附の持つ効果として、寄附を行う側にとっては、「社会の課題解決が自分にとって身近になるとともに、自分の行動が社会貢献につながるという喜びを享受。強制ではなく、寄附先の団体、個人の活動や理念に共感した上で、一人一人が自分で選択するという価値観が広がる」、つまり共感型寄附です。寄附を集める側にとっては、「活動資金の増加・安定。集めた寄附金の使途・成果を可視化することで、信頼性の確保につながる。寄附者が増加すれば、さまざまな寄附集めの手法を開発するインセンティブにつながる」などが記載されています。

 

 先ほどのファンドレイジング2015ですが、多くの後援団体の上に内閣府と外務省のお名前がありました。そして、参加者名簿で御紹介した京都府府民力推進課は、寄附を集める新しい挑戦、地域力再生活動団体の活動を応援ということで、「団体の活動を継続・発展させていくためには、地域での共感や理解を得ることが重要です。一つの団体ではなかなか取り組みにくい寄附集めを、皆さんで知恵を出し合い、挑戦してみませんか。京都府は、活動の充実を目指す寄附集めの取り組みを、資金面で応援しています。補助率は補助対象経費の3分の2、下限3万4,000円、上限60万円以内。募集締め切り、平成27年1月30日」という地域再生活動支援事業を行っています。

 

 このファンドレイジング2015のキャッチコピーの一つは、「民から民へのお金の流れをデザインする」とありました。ふるさと納税とファンドレイジングそして地域自治協議会、組み合わせを考えると、何か見えてこないでしょうか。徳島システム、考えられないでしょうか。

 

 地域担当職員制度ですが、この制度を設けた地域自治組織とそうでない場合とでは、地域での特徴ある取り組みなどの実施度合いにはっきりと差が認められたというレポートがありました。会費や自治体からの交付金、補助金以外に収入を得る自主事業を行っているか、全住民を対象としたアンケート調査を行うなど住民意見を広く集める努力をしているかなどで、特に地域担当職員制を設けた自治体の地域の方に、顕著に積極的な姿勢が示されたという報告もあります。ふるさと納税制度に詳しい職員の方が地域に入られると考えれば、納得します。

 

 最後に、小規模多機能自治組織ですが、名称を変更するということは、一般的に大きな意味があると思います。気分を一新するとか、大きな変革があるとか、制度が変わるなどでしょうか。その変化は検証しておく必要があると思います。そこで、あえて再問でお尋ねいたしました。お答えは恐らく正しいと思います。

 

 私が3年前、朝来市、名張市へお邪魔したとき、何々地区地域自治協議会のことをミニ自治体という言葉で表現していました。3年の間に、組織や行っている事業に変化があったのでしょう。今、伊賀市と雲南市を含めた4市は、地域自治組織のことを小規模多機能自治組織と言い、ミニ自治体という言葉はスーパーコミュニティ法人と変わりました。詳しくはいずれ報告できるかもしれませんが、研究・検討課題と思います。

 

 今の意見をまとめると、こうなります。ここから先、少し片仮名が続きますので、ちょっと我慢してください。

 

 ビジネス書で「キャズム」というタイトルの本があります。商品のライフサイクルについて説明しています。読む必要はありません。ネットでキャズム理論で見てください。

 メーカーが新製品を出したとき、すぐ買ってくれる人が必ずいます。その人のことをイノベーターといいます。次に、新しいもので自慢したい人が買います。その人のことをアーリーアダプターといいます。その次に、役立つ新製品を買う人がいます。アーリーマジョリティーといいます。その次が、周りが使っているから買う人がいます。レイトマジョリティーといいます。

 

 この理論は議会と行政にも当てはまります。新しいもので自慢したい方と、その次の役に立つなら新製品を買う人の間に深い溝があります。その溝のことをキャズムといいます。その溝を越えると、ヒット商品になったりするわけです。

 

 議員の皆様、気分を害さないで聞いてくださいね。大まかな話ですので、議員はアーリーアダプター、つまり、新しいものを買って自慢するというところに含まれるのではないでしょうか。というのは私の個人的見解ですが。提案しても、すぐに採用とはならないという理由からです。ところが、別の説明があります。我々アーリーアダプターの目的は、変革を求めるとありました。我々議員は変革者とも言えるわけです。その本によりますと。それに対して、行政はアーリーマジョリティー、役立つ新製品を買う人です。アーリーマジョリティーの目的は生産性、言葉をかえて言うと、多数の市民にとって有効かと考えます。

 

 この理論はいろんなケースに当てはまります。例えばふるさと納税制度は、イノベーターがいて、アーリーアダプターがいて、ちょっと溝があって、アーリーマジョリティーまで来ていると思います。ほとんどの自治体が導入していると思いますから。地域自治組織はまだ溝を越えていませんが、越えようとしています。なぜなら、名称が変わったからです。その点、ファンドレイジングはイノベーター、つまりオタクが反応している段階です。

 

 地域自治協議会に話を戻しますと、財源の話で一括交付金の説明がありましたが、今までの地域各種団体への補助金を一本化するわけですから、総量は減らされると思います。となると、不足分をどうするのか。我慢するのか、対策を考えるのか。そこで出てくるのが、ふるさと納税の一部をとなり、その次がコミュニティビジネス、地域の社会問題をビジネスの手法で解決する、その収益の一部を協議会へとなり、そのコミュニティビジネスで思いのほか収益が上がったとすると、次に法人化の話になり、スーパーコミュニティ法人へとつながっていきます。

 

 でも、地域によっては、ビジネスなど無理というところもあります。そこで出てくるのがファンドレイジングです。2万5,000円のセミナーに1,200名も集まるのは、財源に現在困っている団体と、これから困るということがわかっている団体の方が、寄附というテーマに気がついたのです。

 

 この一連の流れは、地域自治協議会創設に至るまでのどこかで、地域の方に説明しなければなりません。すると、4年前の最初の質問の答弁にあったように、はっきりとしたフレームワークは行政がきちんと作成しておかなければなりません。そして、それぞれのステップでキーパーソンが必ず必要となります。私が思う最大のキーパーソンは、既に御理解いただいている方もいらっしゃるかもしれませんけれども、私が言うのもおかしいですが、市会議員の皆様と思っております。

 

 今回は、次回があるかどうかわかりませんので、必要以上に細かく、いつもより長く、と言ってもまだ時間は大分残っておりますが、お話しさせていただきました。最後に、今回、代表質問という貴重な場を与えていただきました我が会派の皆様の温かい思いやりに心より感謝を申し上げまして、私の質問を終わりといたします。

 御清聴ありがとうございました。

「平成23年 第4回定例会」-「09月07日」

 

◆22番(岡南均君)通告に従い、地域経営に関して二つの視点から質問いたします。地域自治協議会は地域経営の枠組みであり、ソーシャルキャピタルは、地域に暮らす人々や地域経営を行っていく人々の連携に関する意識です。

 まず、アメリカの都市論者であるジェイン・ジェイコブズのコミュニティーに関しての示唆に富んだ見解を御紹介いたします。「コミュニティは、定住者と一時的な居住者とを融合させることで社会的に安定する、そして長期間その場所にとどまる人々が継続性を提供する一方で、新参者はクリエイティブな融合を生み出す多様性と相互作用を提供する」。

 

 地域自治協議会について、質問いたします。

 地域・地区コミュニティーにおいては、自治会、町内会といった地縁型組織とNPO等に代表されるテーマ型の組織がそれぞれに存在し、役所内部の縦割り型の組織と補助金のあり方がそれを固定する状況が続いていますが、これらを一つの地域自治組織が包括し、機能的に地域が抱える課題の解決に当たろうとする動きが、近年多くの自治体で顕著になってきました。地域自治協議会、住民自治協議会、まちづくり協議会等呼び方はさまざまですが、その地域自治協議会の概要、特徴と、既に設立されている主な自治体をお答えください。

 

 次に、2005年OECDの報告書から、少し驚く内容を御紹介いたします。国際的に見て、日本は最も社会的孤立度の高い国であるとされています。この場合、社会的孤立とは、家族以外の者との交流やつながりがどのくらいあるかという点にかかわるもので、日本社会は自分の属するコミュニティーないし集団の外の人との交流が少ないという点において、先進国の中で際立っていますというものです。千葉大学広井教授は、現在の日本の状況は、空気を読むとか読めないといった言葉がよく使われることにも示されるように、集団の内部では過剰なほどに周りに気を使ったり同調的な行動が求められる一方、一歩その集団を離れるとだれも助けてくれる人がいないといった、内と外の差が大きな社会になっている。このことが人々のストレスと不安を高め、生きづらさや閉塞感の根本的な背景になっているのではないかと話されていました。

 

 そこで、ソーシャルキャピタルについての質問ですが、ソーシャルキャピタルとは、アメリカのコミュニティーの崩壊と再生をテーマとした「孤独なボウリング」の著者で政治学者のロバート・パットナムが、著書「哲学する民主主義」の中で提唱した、人々の協調行動を活発にすることによって社会の効率性を高めることのできる信頼、互酬性、ネットワークといった社会的仕組みの特徴という定義が一般的ですが、大阪大学の山内教授は、「道路や空港のように目に見える資本ではない。むしろ市民社会資本あるいは社会関係資本とでも呼ぶべきもので、信頼、相互扶助などコミュニティーのネットワークを形成して、そこで生活する人々の精神的なきずなを強めるような見えざる資本である」、さいたま市政策局政策企画部は、「市民の地域活動への参加を通して、お互いの理解、信頼、交流を深めることにより築かれた市民同士のつながりや人間的きずなのこと」、神戸市地域活動推進委員会の資料においては、ソーシャルキャピタルを簡単に人と人とのつながりと訳しております。

 

 私はここ数日、ソーシャルキャピタルの文献、資料を調べておりましたが、ソーシャルキャピタルを情けは人のためならずと訳したのがいいのではないかと結論に達しました。私の質問、理事者の答弁にソーシャルキャピタルと出ましたら、情けは人のためならずと理解していただいて、おおむね問題はないと思います。

 北海道知事政策部の資料では、ソーシャルキャピタルの概念として、「ソーシャルキャピタルが豊かな地域は社会的利得が高まったり、負のコストを削減できたりする効果があり、有効性が高く効率がよい社会をつくる。ソーシャルキャピタルが豊かな地域は地域の課題解決や地域の価値向上をなし遂げる地域力につながり、地域に対する住民満足度を高める」とあります。地域社会にとってメリットを提供することが大きいため、行政が地域経営の視点からソーシャルキャピタルに注目する例がふえています。

 

 質問いたします。まず、ソーシャルキャピタルの特性についてお答えください。次に、地域社会のあり方が問われている中、地域政策に必要となる意識として、ソーシャルキャピタルの重要性をお答えください。そして、ソーシャルキャピタルの醸成が地域の経済活動にどのような影響を与えるのか、お答えください。

 答弁の後、再問いたします。

 

〔市民環境部長兼理事 平山 元君登壇〕

 

◎市民環境部長兼理事(平山元君)地域自治協議会に関する御質問に御答弁申し上げます。

 まず初めに、地域自治協議会の概要についてでございますが、近年、都市化やそれに伴う核家族化の進展、さらには住民のライフスタイルの変化などにより、地域コミュニティーが希薄化する一方で、災害発生時の対応など、地域が抱える課題や住民ニーズは複雑かつ多様化してまいりました。こうした地域の課題を迅速かつ効果的に対応するためには、行政だけが担うには限界があり、地域全体で意見を出し合い、各種団体が連携・協力して活動していくほうが、より住民の要望に的確にこたえることが可能であるとの考えのもと、それを実現させるための組織として、現在、各地で設立が進められているのが地域自治協議会でございます。

 この協議会は、地方自治法に基づく一般制度としての地域協議会とは異なり、地域の課題は地域で解決する、あるいは自分たちの地域は自分たちでつくるといった理念のもと、地域住民が主体となって、地域の特性を生かしたまちづくりを推進するための組織でございます。なお、他都市の例では、おおむね小学校区を単位として協議会を設立しております。

 次に、この地域自治協議会に期待される特徴といたしましては、地区内の各種団体が連携することで、地区内の細やかな課題に対応できるほか、市役所だけでは解決できなかった地域課題が、住民と市役所の協働による取り組みによって解決することなどが挙げられます。

 最後に、既に地域自治協議会が設立されている自治体につきましては、兵庫県宝塚市、兵庫県朝来市、三重県伊賀市、三重県名張市、京都市、大阪府豊中市、広島県安芸高田市、四国内では高松市などがございます。

 以上でございます。

 

         〔企画政策局長 井上孝志君登壇〕

 

◎企画政策局長(井上孝志君)ソーシャルキャピタルについての御質問に御答弁を申し上げます。

 右肩上がりの経済成長からバブルの崩壊、国と地方の財政悪化、本格的な地方分権社会へと移行する中において、地域活性化へ向けた施策として、地域社会における規範や信頼関係、協調活動といったものが注目されてきており、平成19年に国において取りまとめられた地方再生戦略の中でも、地域再生を進めるための手法としてソーシャルキャピタルの充実が位置づけられております。

 まず、御質問いただきましたソーシャルキャピタルの特性についてでございますが、ソーシャルキャピタルは、機能する方向により、ネットワーク内の結束を強める結束型ソーシャルキャピタルと、他のネットワークとの関係を強化する橋渡し型ソーシャルキャピタルの2種類に分かれます。結束型の志向としましては、地方部における傾向として、地縁を基盤に地域社会のまとまりをもたらし、橋渡し型の志向としましては、都市部に見られる傾向として、NPOなどの特定テーマで結びつく外部ネットワークとの協働により、地域社会の効率化と改革をもたらす可能性があるとされております。

 次に、地域社会におけるソーシャルキャピタルの重要性についてでございますが、現在の地域社会をめぐる情勢を三つの視点から整理いたしますと、1点目として、防犯や防災、介護、育児など身近な生活の安全・安心を確保するためのコミュニティーの再生、2点目として、分権型社会の実現に向けた住民自治の確立、3点目として、公共サービスの需要の増大に伴う、NPOなど、いわゆる新しい公共の形成が必要となってきております。このような情勢のもと、地域の課題解決には、行政を含む多様な主体がお互いに連携・協力して取り組むことが効果的であると考えております。

 そうした中において、物的資本や人的資本などと並ぶ新しい概念として、住民間や組織間のネットワーク、ネットワークにおける信頼と規範の共有といった社会関係資本であるソーシャルキャピタルが注目されております。このソーシャルキャピタルが豊かな地域では、社会的利得が高まったり、犯罪など負のコストを削減できる効果があると言われており、これからの地域社会においてソーシャルキャピタルの醸成は、今後、重要な意味を持ってくるのではないかと考えております。

 続いて、ソーシャルキャピタルの醸成が地域の経済活動にどのような影響を与えるのかについてでございますが、ソーシャルキャピタルが蓄積され、コミュニティーに信頼関係が醸成されていれば、取引相手を知るための情報費用や取引費用が軽減され、経済活動に好影響を与えると考えられます。また、ソーシャルキャピタルとして、コミュニティーの連帯意識、社会的な交流意識が形成されている地域は、住民が主体となって地域資源の活用や地域の課題を解決するためのコミュニティビジネス、ソーシャルサービスが展開されやすく、住民主体の地域活力の向上のみならず、地域雇用の拡大にも寄与すると考えられております。さらには、ソーシャルキャピタルの醸成による地域力の向上は、産業面、観光面、定住の促進、町並み景観など、個性的で魅力的な地域づくりなどへの展開が期待でき、ひいては経済発展に大きな効果をもたらすものではないかと考えております。

 以上でございます。

          〔22番 岡南 均君登壇〕

 

◆22番(岡南均君)地域自治協議会について、再問いたします。

 地域自治協議会は、地方自治法に基づく一般制度としての地域協議会とは異なるとの答弁でしたが、その違いを御説明ください。地域自治協議会は、地域住民が主体となり設立することができるのでしょうか、お答えください。既に協議会が設立されている自治体では、協議会と行政との間に、具体的にどのような協働が行われているのでしょうか、お答えください。

 ソーシャルキャピタルの特性について、結束型のソーシャルキャピタルと橋渡し型のソーシャルキャピタルの2種類に分かれることを御答弁いただきましたが、補足いたしますと、結束型ソーシャルキャピタルは、社会の接着剤とも言うべき強いきずなや結束によって特徴づけられ、内部志向的であると言われています。一方、橋渡し型ソーシャルキャピタルは、きずなや結束はより弱く薄いが、開放的、横断的であり、社会の潤滑油とでも言うべき役割を果たしていると言われています。コミュニティーに危機感を持ち、変えていこうという思いには、結束型のソーシャルキャピタルよりも、橋渡し型のソーシャルキャピタルが影響している可能性があると報告されてもいます。

 ソーシャルキャピタルについて、再問いたします。

 ソーシャルキャピタルの醸成が経済活動へ及ぼす影響はわかりましたが、そのほかにソーシャルキャピタルの対象分野はどのようなものがありますでしょうか、お答えください。ソーシャルキャピタルの醸成とNPOやボランティア活動の関係をお答えください。ソーシャルキャピタルが醸成されていることによって、コミュニティーにはどのような影響があるのか、お答えください。最後に、ソーシャルキャピタルを醸成するために、行政として考えられる方法をお答えください。

       〔市民環境部長兼理事 平山 元君登壇〕

 

◎市民環境部長兼理事(平山元君)地域自治協議会についての御再問に御答弁申し上げます。

 まず、地方自治法に基づく地域協議会と地域自治協議会との違いについてでございますが、地域協議会は地方自治法第202条の5に規定され、市町村の権限に属する事務を行う地方自治区に置くこととされ、その構成員は市町村長が選任することとなっております。また、地域協議会の主な権限としましては、市町村長からの諮問に基づき意見を述べることができるなど、諮問機関に近い性格のものでございます。一方、地域自治協議会は、地域社会全体のネットワーク化を図り、そのコンセンサスをもとにして、地域の意思決定、事業実行の主体となる組織であると言われております。また、その構成は、地区住民に加え、町内会や老人クラブ、婦人会など地域の各種団体などによる例が多く見受けられます。

 次に、地域自治協議会は地域住民が主体となって設立できるのかとの御質問でございますが、協議会の設立に当たりましては、行政が一定のルールや仕組みを地域にお示しする必要はございますが、その構成団体や役員、協議会の運営などにつきましては、地域住民の自主性や主体性が最大限尊重されるものと理解をいたしております。

 最後に、他都市における地域自治協議会と行政との間の具体的な協働事業でございますが、その一例を御紹介いたしますと、兵庫県朝来市におきましては、川の清掃作業や、街道に花の苗を植え、自分たちで小道を整備したり、都市部の子供たちの交流体験を定期的に受け入れているほか、地域学童保育や地区運動会、パソコン教室の開催など、地域住民が主体となってさまざまな事業に積極的に取り組んでいると聞いております。

 今後におきましては、先進各都市の研究を行い、本市のコミュニティーの振興と市民との協働事業の参考にしてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

         〔企画政策局長 井上孝志君登壇〕

 

◎企画政策局長(井上孝志君)ソーシャルキャピタルに関する御再問に、順次御答弁申し上げます。

 まず、ソーシャルキャピタルの対象分野はどのようなものがあるのかについてでございますが、ソーシャルキャピタルの構成要素である規範、信頼、共通の価値観、ネットワークなどは、個人の社会・経済的活動のあらゆる面にかかわっており、対象分野すべてを網羅することは不可能ではありますが、今日の経済・社会において、特に地域社会の安定、福祉・健康、教育のあり方、情報化社会への影響、格差を含めた経済的弱者への対応などの分野において、重要な役割を果たしているものと考えております。

 次に、ソーシャルキャピタルの醸成とNPOやボランティア活動の関係についてでございますが、NPOやボランティアへの参加者は、人との信頼関係が醸成され、近隣でのつき合いや社会的な交流も活発である傾向にありますことから、NPOやボランティア活動を活性化することは、住民間の相互信頼を高め、ネットワークを強化することを通じて、ソーシャルキャピタルの形成を促進するものと考えております。また、豊かなソーシャルキャピタルを構成している人は、近隣でのつき合いや社会的な交流が活発であったり、NPOやボランティアに参加または参加したいと思っている人が多く、ソーシャルキャピタルの醸成は、NPOやボランティア活動を活発化させる環境を提供するものと考えております。

 こうしたことから、ソーシャルキャピタルの醸成とNPOやボランティアの活動は、相互補強的な関係を持つものと理解しており、平成14年に内閣府が行った市民活動とソーシャルキャピタルに関する調査においても、その関係が示されているところでございます。

 続いて、ソーシャルキャピタルが醸成されることによるコミュニティーに与える影響についてでございますが、我が国のコミュニティーについては、近代化・都市化の過程において常にその時代に適合した形態が求められており、今後、地域コミュニティーの機能の充実を図らなければ、地域社会における社会的弱者の孤立やセキュリティー機能の低下などの問題を引き起こすことが考えられます。こうした課題や東日本大震災を契機として、再び個人と社会、多様な集団の間を生活を軸として取り持つものとして、地域コミュニティーの重要性が再認識されつつあり、地域コミュニティーの再構築においては、多数の個人や市民組織、企業、自治体などの結びつきなどのソーシャルキャピタルの形成が大きな要素となるものと認識しております。

 最後に、ソーシャルキャピタルを醸成するために、行政として考えられる方法についてでございますが、ソーシャルキャピタルとはいわば市民のきずなと力であり、市民や市民活動団体が自主的、主体的に自然な流れの中でつくり上げるべきものであり、行政としては、そのきずなと力を維持・醸成するための情報提供、機会の場の整備といった環境づくりについて、NPOやボランティア活動の育成・支援とともに取り組む必要があると認識しております。また、現在実施しているさまざまな政策を、ソーシャルキャピタルを豊かにするといった側面から見直していくことも重要であると考えております。

 もとよりソーシャルキャピタルは、その地域の歴史的・文化的要因に依存する面も大きく、そうした価値観を共有できる市民をふやし、醸成を深めていくことが重要であります。とりわけ、今後シニアの方々がふえ、地域社会の中で生涯を通じて思い思いの分野で活躍していただけるための基盤となってくるものでもありますことから、先進都市の取り組みなども参考に、長期的な視野で継続的に取り組んでいかなければならないものと考えております。

 以上でございます。

          〔22番 岡南 均君登壇〕

 

◆22番(岡南均君)初問の答弁で、地域自治協議会が設立されている自治体として京都市が挙げられました。京都市が目指している地域コミュニティーの方向性は、他都市が設立している地域自治協議会が目指すもの、つまり地域のことは地域でと大きくは変わりませんが、他都市が条例や制度により地域自治協議会の形式や役割を定め、その規定に合致する組織を認定することで関係を成立させているのに対し、京都市の場合は、制度化に潜む行政の末端組織化や一律な制度化による、形式はあるが実体の伴わない組織の出現を避けるため、現存する自治会組織とのパートナーシップに支援を行っています。方向性は同じですが、方法が異なります。したがって、京都市は地域自治協議会が設立されている自治体には含まれないと理解いたしますが、事例としては大変参考になると思います。

 ソーシャルキャピタルの答弁でありましたが、前回質問いたしましたコミュニティビジネスに関して、地域自治協議会の二つの事例を紹介しておきます。

 名張市の地域づくり組織条例ですが、第7条に「地域づくり組織は、まちづくりの推進のため次の事業を行う。」とあり、その項目の一つに「コミュニティビジネス等地域経営に関すること。」とあります。お知らせとして、11月に名張市役所の方がコミュニティビジネスに関しての視察で上勝に来られます。葉っぱを見に来られるのかシステムを見られるのか、興味のあるところです。

 朝来市では12の地域自治協議会があります。幾つかの協議会で実際にコミュニティビジネスを行っています。インターネットによるお米の販売、お茶づくり、大学への研究用の野菜の提供、遊休農地の活用、古民家を利用してのコミュニティレストランなどです。くしくも11月に、徳島市コミュニティ連絡協議会の皆様が視察研修で朝来市の与布土地域自治協議会に行かれるということです。何を見に行かれるのか、詳しい内容がわかるのであればまた教えてください。

 今回はお聞きいたしませんが、答弁にありました朝来市の事例で紹介されました、川の清掃作業や街道に花の苗を植える、自分たちで小道を整備する等に対する財源や、協議会の設立に当たり、行政が地域に示す一定のルールや仕組みなどは関心があるところです。今、個人的に地域自治協議会の事例を調査・研究しておりますので、またの機会に、地域担当職員制度や地域予算制度、地域ビジョン等も含めてお聞きしたいと思っております。

 ソーシャルキャピタルの対象分野の一つに、教育のあり方と御答弁にありました。学校教育とソーシャルキャピタルについて、共栄大学の藤田教授は教育に必要な四つの原則として、自己実現、平等、効率に加え、共生という概念を提唱されています。藤田教授によれば、「学校は地域の人々にとって共同性の基盤として存在している。さまざまな活動をともにし、思いやりや利害などをぶつけ合い、共通の経験を蓄積し、共通の思い出と愛着をはぐくむ基盤、学校はそうした共同性の基盤、共生的生活圏の核として存在している」。この見解に対して、法政大学の稲葉教授は、学校はソーシャルキャピタル醸成の中核であるということです。この共生は地域に密着した概念であり、本来ならば、子供が自分たちの住むコミュニティーに存在する学校に通うことで達成されます。言いかえれば、地域の公立学校が重要です。教育によるソーシャルキャピタルの醸成は、個別の授業で達成されるものではありません。幾ら九九や漢字を暗記しても、それで信頼、規範が形成されるわけではありません。子供たちは、学校における教師たちの社会に対する規範や信頼に関する考え方を通じて、規範や信頼に関する自分自身の考え方を醸成していきます。また、地域の中核施設としての学校が、コミュニティーのさまざまな人々の出会いの場を提供していくことによって、地域におけるネットワークを理解していきます。こうして見ますと、コミュニティーに立脚する公立学校が健全に機能することが、ソーシャルキャピタル醸成に極めて重要ということになります。

 ソーシャルキャピタルの再問の御答弁の最後にありました、理事者の皆様の得意の決めぜりふについて、内閣府経済社会総合研究所の資料には、イギリスでは、そして恐らく他の多くの国でも、ソーシャルキャピタルは政策決定の理念として考えられています。国家を良好に機能させるためには、ハード面でのインフラ整備もさることながら、人的ソフト面での強化が重要であり、そのために必要なのが地域コミュニティーの活性化で、それを考える際に有益なのがソーシャルキャピタル、情けは人のためならずの概念です。個々の具体的な政策決定の現場では、ソーシャルキャピタルの用語は前面に出てきません。ソーシャルキャピタルは特定の政策における重要なツールというよりは、どの政策にも重要な要素として考えられています。したがって、ワーキングプランなどで明示されることは余りありません。ソーシャルキャピタル、情けは人のためならずの考え方は、暗黙の前提として含まれており、市民の基本生活にかかわる多くの領域で生かされております。

 最後に、本年の8月3日、本市の幹部職員を対象とした意識改革セミナーが本館13階で開催されました。私も成り行きで参加してしまいました。講師は帝塚山大学の中川教授、先生御持参の資料の中に地域自治協議会の項目がありましたが、先生はその部分を省かれました。徳島市には時期尚早と思われたのかどうかわかりませんが、積極的に取り組まれている自治体が結構多いと実感しております。慌てて波に乗る必要は全くありませんが、5年ぐらい先を見据えて、それなりの準備をぼちぼち始められてもいいのではないでしょうかという思いをお伝えいたしまして、私の質問を終わりにしたいと思います。

 御清聴ありがとうございました。

 

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